Freddie Mercury

Mr. Bad Guy

1983年(クイーンの「ホットスペース」リリース翌年)にはクイーンでのライヴ活動をしないことを決めたため、ゆとりができた時間で各メンバーがソロアルバムの制作を開始。フレディは、ロックさを求めるクイーンではやることができないサウンドを追究しました。

「ホットスペース」の延長のようなダンサブルな曲でスタート。のちにクイーンの最終アルバムに収録されたMade in Heaven、CMに使われたことで日本で大ヒットしたI Was Born to Love Youを始め、極上のポップ曲が並んでいます。

2019年にリミックスされた音質アップ版が発売。


(オリジナル)


(オリジナル)


(オケ版)


(オケ版)


(3CD+DVD)

Barcelona

バルセロナが1992年のオリンピック開催都市に決まったことを知ったフレディがバルセロナを題材にした曲を書きたいと思い、バルセロナ出身の世界的オペラ歌手であるモンセラート・カバリェに声掛けしてコラボアルバムを作成することになりました。

最初のリリース時にはシンセでオーケストラサウンドを出し、ドラムマシンを使っていましたが、2012年に本物のオーケストラ演奏と生ドラムに差し替えたバージョンが発売。その際、アウトテイクを収録したボーナスCDやビデオクリップを収録したDVDとのセットも発売。

フレディは圧倒的な声量を活かし、重厚なオケのサウンドやモンセラートに負けないボーカルを披露しています。

La Japonaiseでは日本語歌詞や琴をフィーチャー。フレディの日本愛に心を打たれます。

ロック&ポップ色は皆無。クラシックやオペラが好きな方向け。



Brian May


(2CD)


(2CD)

Back to the Light

クイーンの「ザ・ミラクル」の作成時からボチボチとレコーディング。

幻想的なサウンドをバックにブライアンがWe Will Rock Youと呟くシーンで始まり、ファンファーレ的にギター・オーケストレーションで盛り上がってタイトル曲に突入。女性コーラスを導入した豪華絢爛な明るいハードロック曲が展開します。

コージー・パウエルが叩くパワフルなドラムに乗って、その後も明るくて豪華なサウンドが展開して元気になります。

中盤には名バラードToo Much Love Will Kill Youを収録。もともと「ザ・ミラクル」に収録するためにクイーンとしてレコーディングしたのに、共作者の権利の都合で収録できず。シンプルバージョンで再録音しました。


(DVD)

Live at Brixton Academy

1993年6月15日のロンドン公演を収録。

ドラムはコージーが叩き、ベースはニール・マーレー。キーボードはクイーンをずっとサポートしていたスパイク・エドニー。最強メンバーとともにソロ曲やクイーン曲を演奏しています。

クイーン曲では優しいブライアンの声質ではフレディに比べてパワーがないのがちょい残念。しかし、コージの重いドラムに女性コーラス隊が加わって豪華さが加わり、これはこれでOK。

コージー在籍時のレインボーの曲Since You've Been Goneも演奏されています。ブライアンが歌うのは不思議な感じ。さすがにサビは声が高すぎて女性コーラス隊に任せています。


(2CD)


(2CD)

Another World

コージーの重いドラムをバックに、ブライアンがギターを弾きまくって歌いまくる、ハードなロック作品になっています。

前作と同様に女性コーラスを起用する曲があったりと曲調に変化はあるものの、豪華絢爛さはなく、「これぞ」という曲に欠け、さほどの盛り上がりなしに終了。

レコーディングの途中の1998年4月5日にコージーが交通事故で死去。



Roger Taylor

Fun In Space

クイーンの「ザ・ゲーム」「フラッシュ・ゴードン」発売後のツアーの合間を見つけてレコーディング。ドラムのみならず、すべての楽器をロジャーが演奏しています。

Strange Frontier

クイーンの「ホットスペース」リリース翌年の1983年にはクイーンでのライヴ活動をしないことを決めたため、ゆとりができた時間で作成されたアルバム。

ほぼすべての楽器をロジャーが演奏。一部の曲ではクイーンのメンバーも手伝っています。

Happiness?

1991年に死去したフレディに捧げられたアルバム。

1992年にレコード会社社長の紹介で出会ったX JapanのYOSHIKIから人種差別をテーマにした曲をコラボ作成することを提案されてForeign Sandをレコーディング。YOSHIKIはアレンジ、ドラムス、ピアノ、シンセサイザーを担当し、ロジャーはボーカルに徹しています。

Electric Fire

どっしりとしたヘヴィーなインストパートと軽やかなボーカルパートのコントラストが面白い曲でスタートし、ギンギンなハードロックに突入するところは爽快。

その後、オトナの男のダンディズムを感じる、優しさと渋さがある曲が続きます。

ジョン・レノンのWorking Class Heroを渋く熱唱した後は、「ホット・スペース」的なファンキーなベースが効いたダンサンブルな曲。そのままノリノリで終わると思ったら終盤はシンフォニックなシンセにハードなギターソロが被り、ドラマチックに終了。

Fun on Earth

クイーン+ポール・ロジャースの「コスモス・ロックス」のツアー終結あたりからレコーディングを開始。

ヘヴィーでハードな1曲目から、サックスがむせび泣く哀愁バラードに行く流れには、じわっと来ます。

派手さを抑えたミドルテンポの渋めの曲が続いたところで、中盤にある「これぞロジャー!」と言いたくなるスピーディーなハードロック曲がガツンと来ます。ジェフ・ベックのギターをバックに熱唱するSay It's Not Trueも聴きどころ。

低めの声、伸びのあるハイトーンをうまいこと使い分けています。

Outsider

波の音を入れた静かな曲でスタートし、続く曲もおとなしめ。「地味なアルバムか?」と思わせといて、次はハードなギターとサックスが静けさを切り裂くロック曲に突入。

その後もおとなしめ曲の合間にハードな曲をアクセントで入れていて、アルバムにメリハリがついています。

過去にシングルで発売された曲や「ハピネス?」収録のForeign Sandの新ミックスも入っています。

Outsider Tour Live

クイーン以外で20年以上ぶりに行った2021年10月のツアーから選抜したライヴ音源を収録。

ソロ曲とクイーン曲をバランスよく織り交ぜています。渋くて、熱気のこもった彼の歌声にしびれながら聴くことができます。

ロジャーによると、コロナ禍でうっぷんがたまる日々からの解放感を感じてもらうために、とにかく楽しいコンサートにしようと思ったとのこと。その気持ちがビンビンに伝わってきます。





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