サイコ・キラー'77(1977年) Talking Heads: 77 デヴィッド・バーン(G, Vo)、クリス・フランツ(Dr)、ティナ・ウェイマス(B)、ジェリー・ハリスン(Key, G)でデビュー。 軽快なリズムに、デヴィッドのちょいとひねくれたボーカルが被さることで独特なサウンドとなっています。 「これぞ!」という曲はないものの、肩ひじ張らずに気楽に聴くことができます。 そんな中で、Psyco Killerは、何故かサビが耳にこびりついて離れません。 5.1chサラウンドやハイレゾ・ステレオ音源を収録したDVD audioとのセットもあり(以下、他のスタジオアルバムも同様)。 |
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モア・ソングス(1978年) More Songs About Buildings and Food ブライアン・イーノをプロデューサーに迎えた作品。当時ブライアンは、デヴィッド・ボウイのベルリン三部作のプロデュースにもかかわっていて油が乗り切っていた状態。 彼は、シンセ、ピアノ、パーカッション、バッキングボーカルにも参加し、サウンドに彩りを加えています。 前作に比べてリズムやグルーブが強調されて、ダンサンブルになりました。 |
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フィア・オブ・ミュージック(1979年) Fear of Music プロデューサーなしでレコーディングを開始するものの、行き詰ってしまい結局ブライアンに再度プロデュースを依頼。 オープニング曲ではアフリカン・リズムを取り入れ、さらにキング・クリムゾンのロバート・フリップがギターでゲスト参加。ロバートは2年後に再結成される80年代クリムゾンでのスタイルに似たプレイを披露しています。 ファンク、ロックなどいろんなスタイルをごちゃまぜにした万華鏡的世界が展開されています。 |
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ライヴ・イン・ジャパン1979 Japan 1979 1979年7月19日の東京公演を収録。セトリ全9曲を完全収録。 音のクリアさ、音の分離のよさは良好。4人のみでのシンプルな演奏を聴けます。 |
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リメイン・イン・ライト(1980年) Remain in Light これまでのバンドのスタイルが「デビッドとバックバンド」みたいになっていたことに他のメンバーが反感を持ち、またデヴィッドがスランプに陥っていたこともあり、ジャムセッション形式で作成開始。 そのデモに感銘を受けたブライアンは、プロデュースを三度引き受けることになりました(最初声掛けされた際、「2枚やったし、もうええわ」と消極的だった)。 これまでとは違うアプローチで実験的なサウンドを取り込む意欲に満ちて、ロックとアフリカンなポリリズムをミックスしたサウンドに仕上がりました。 ゲストミュージシャンとして、1年後にキング・クリムゾンの中心メンバーになるエイドリアン・ブリューが参加し、シンセギターでトリッキーなサウンドを奏でいています。また、パーカッションプレーヤーも複数参加。 名盤ですが、実験的過ぎていきなり聴くと「何のこっちゃ?」となると思いますので、「フィア」で慣れてから挑戦する方がよいでしょう。 |
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實況録音盤 The Name of This Band is Talking Heads 2CDの1枚目には1977〜1979年のメンバーのみでのライヴ音源を収録し、2枚目にはエイドリアンらゲストミュージシャンを加えた10人編成の1980〜1981年のライヴ音源を収録。 1枚目は若さ溢れる勢いを感じる演奏が収録されています。 2枚目は圧巻。1980年代クリムゾンでも発揮されたエイドリアンの手から放たれる独特なサウンドが宙を舞い、パーカッションや女性コーラスが曲に華を添えています。スタジオアルバムより曲の魅力が存分にアップしています。 |
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ライヴ・イン・アムステルダム 1980 Amsterdam 1980 1980年12月11日のオランダ、アムステルダム公演を収録。ラジオ放送用に収録された音源を使用。 |
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Rome Concert 1980 1980年12月18日の10人編成でのローマ公演を収録。 アマゾンのレビューによると、画質、音質ともに悪いそうですが、エイドリアンのトリッキーな演奏が見れるという歴史的価値はあります。 |
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モントルー・ジャズ・フェスティバル 1982 Montreux Jazz Festival 1982 1982年7月9日のモントルー・ジャズ・フェスティバルでの演奏を収録。1981年にキング・クリムゾンに加入したエイドリアンが離脱したので、サポートギタリストにはアレックス・ウィアーが就任(ストップ・メイキング・センスでも彼が演奏)。 |
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スピーキング・イン・タングス(1983年) Speaking in Tongues アフリカン的なリズムは隠し味的な位置づけになり、ファンキーなリズムを強調したノリノリのダンサンブルなサウンドになっています。 聴いていてウキウキとした気持ちになってきます。しかし、ストップ・メイキング・センスでの熱い演奏を聴いてしまったら、オリジナルアルバムでの演奏をクールに感じてしまい、面白みが半減します。 |
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ストップ・メイキング・センス Stop Making Sense 1983年12月のハリウッド公演を収録。 デヴィッドのアコギ弾き語りのPsycho Killerで幕開けし、1曲目づつメンバーが増えていって音に厚みと豪華さが加わるという演出が見事。 スピーキング・イン・タングスの曲を中心に、ノリノリでぶっ飛ばせる曲がオンパレードです。4人+ギター+キーボード+パーカッション+女性ボーカル2人による、音の祭典が楽しめます。 どうせなら映像付きで。バンドメンバーが心から演奏を楽しんでいる姿がわかり、微笑ましくなります。 |
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リトル・クリーチャーズ(1985年) Little Creatures スピーキング・イン・タングス発売後のツアーを最後にライヴ活動を封印。 アメリカ歴史をテーマにして、ゲストミュージシャンの起用を極力減らしたシンプルな構成の曲が収録されています。 アメリカン・ロックのアルバムとしてはよいですが、彼らならではの面白さに欠けます。 |
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トゥルー・ストーリーズ(1986年) True Stories デヴィッドが監督したミュージカルコメディ映画「トゥルー・ストーリーズ」で使われた曲をトーキング・ヘッズのメンツでレコーディングしたもの(映画では俳優の演奏も使われた)。 「これぞ!」といった曲はないものの、ノリを感じる小作品が収録されています。 |
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ネイキッド(1988年) Naked 2作連続したアメリカン・ロックから脱却し、新たなサウンドを目指すために民族音楽が隆盛していたパリでレコーディング。 プロデューサーには、ピーター・ガブリエルと一緒にエスニックさたっぷりのアルバムを作り上げたスティーヴ・リリーホワイトを起用。 多彩なゲストミュージシャンと一緒にセッションしながら曲を作っていき、アフリカン・リズムにファンキーなホーンが交わり、アフリカ風とも南米風とも言える一風変わった世界が展開されています。 デヴィッドがバンドを独善的に仕切るようになったことに他のメンバーが反発し、バンドが解散。 |
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