マイ・ジェネレーション(1965年) My Generation ロジャー・ダルトリー(Vo)、ジョン・エントウィッスル(B)、ピート・タウンゼント(G)のバンドに、キース・ムーン(Dr)が加入してデビュー。 リズムキープせずにオカズを入れまくるキース、ブイブイとメロディーを弾くジョンのベースが破壊力満点です。 若いエネルギーをぶつけまくる荒々しさを感じます。その一方で2枚目以降には収録されないリズム&ブルース的な曲が収録され渋さもあり。 SACDにはモノラルとステレオ音源を収録。 5CDのスーパー・デラックス盤には未発表音源を多数収録。 |
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ア・クイック・ワン(1966年) A Quick One 「メンバー全員が曲を2曲づつ書いたら金をあげる」と言われたことで一念発起した各メンバーが曲を書いたことでバラエティに富んだ曲が収録されています(ロジャーは1曲だけ)。ジョンが歌うBoris the Spiderは怪しげな雰囲気があって印象に残ります。 ジョンが、子供の頃から吹いていたフレンチ・ホルンやトランペットを曲に取り入れ彩りアップ。 ドラムとベースの破壊力はそのままに曲風がポップになり、親しみやすさが増しました。 ラストは組曲形式の9分曲。のちに「トミー」で花開くロックオペラ作品です。ころころ変わる展開が小気味よいです。 |
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ザ・フー・セル・アウト(1967年) The Who Sell Out アルバム全体をラジオ番組仕立てにしたアルバム。曲間にラジオ・ロンドンという架空のラジオ局のジングルやCM曲を入れています。 1曲目はギター逆回転やボーカルの再生ピッチアップでサイケデリックさを感じる曲になっています。 ラストの曲の一節は「トミー」の収録曲でリサイクルされました。 SACDにはモノラルとステレオ音源を収録。 5CDのセットにはスタジオセッション時の音源やピートのデモ曲などを収録。 |
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トミー(1969年) Tommy ロック・オペラの原点。サウンドはプログレではありませんが、アルバムの構成、コンセプトはプログレそのものです。 特に一曲目は、複雑な曲の展開、スケールの大きさはプログレと言ってもよく、これが60年代に録音されたとは思えません。これまで隠し味的に使われてきたジョンのホルンが前面に出ていて意外性があります。 両親が殺人する現場を目撃し、親から「お前は耳が聞こえないし、目が見えないし、言葉が話せない」と暗示をかけらた主人公が体験する数奇な運命が描かれています。 ストーリーを優先したせいかパワーに欠ける曲があり、他の作品に比べて薄味な気がします。 名作なだけにいろいろなフォーマット&おまけつきで再発されています。2SACDには5.1ch音源が収録されていますが、ステレオ音源の方がパワフルでよいす。 |
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ライヴ・アット・リーズ Live At Leeds 1970年2月14日のリーズ大学の公演を収録。 キースの激烈ドラム、ジョンの歌いまくるベースがスタジオレコーデング版よりグイグイときて迫力アップ。これを聴くとスタジオ版がしょぼく感じるほど。フーの魅力が凝縮された作品です。 2CDの2枚目にはトミーを完全収録。 LPレコードでは8曲でしたが、CDでは15曲に増え、2CDではすべての演奏曲が収録されました。4CD+αバージョンには2CDの音源に加え、翌日のハルでの公演を収録した2CDとリーズのLPとシングルをセット。 |
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ライヴ・アット・ハル 1970 Live At Hull 1970年2月15日のハル・シティ・ホールでの公演を収録。 収録曲はリーズとほぼ同じです。荒々しさではハルが上かも。 |
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ワイト島のザ・フー 1970 Live at the Isle of Wight Festival 1970 1970年8月29日に開催されたワイト島フェスティバルでの演奏を収録。大観衆を前にさらに破壊力を増した演奏を繰り広げています。 出だしのキースのドラムは嵐のように凄まじいです。これを聴いた後でリーズを聴くと上品に感じるほど。音質面ではリーズが上です。 収録曲はリーズとほぼ同じです。 DVD/Blu-rayではニコニコしながらドラムを叩きまくるキース、右手をグルグル回しながらギターを鳴らすピート、直立不動ながら指はよく動くジョン、迫力満点でシャウトするロジャーの姿を見ることができて、彼らのステージの凄まじさをさらに満喫できます。 |
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フーズ・ネクスト(1971年) Who's Next 一大ロック・オペラ作品「ライフハウス」として作成が始まったものの、ピートのアイディアが壮大過ぎて頓挫した末にリリースされた作品。 トミーに比べてストレートなハードさ&パワーが増しています。 シンセを多用していて、1曲目のイントロから流れるシーケンサーが奏でるピョコピョコサウンドには、最初聴いた時に違和感がありました(発売当時はシンセが珍しく、「ザ・フーが最先端のサウンドをやっている」と話題になったそうですが)。 2CDの2枚目には1971年4月26日のロンドン公演(部分的)を収録。この演奏も凄くて愕然唖然しますので、買うなら絶対こっちです。 |
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フーズ・ネクスト/ライフ・ハウス Who's Next / Life House 「フーズ」のリマスターCDに加え、ピートによる「ライフ・ハウス」のデモ音源、レコーディングセッション音源、1971年4月26日のロンドン公演(フルセトリ)と同年12月12日のサンフランシスコ公演を収録したCDをセット。 Blu-ray audioにはスティーヴン・ウィルソンが手掛けたサラウンド音源、ドルビーアトモス音源を収録。 CD3〜10から音源を抜粋したオマケCDつきの2CDもあり。 |
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四重人格(1973年) Quadrophenia ジミーというモッズ少年の苦悩と成長を描いたロック・オペラ作品。ジミーはザ・フーの4人の性格を持っているという設定で四重人格というタイトルになりました。 とにかくカッコよい。SEで使われた波の音に続いて始まるオープニング曲は、スピード感のあるオカズ満点ドラムとグイグイなベースがひっぱり、ホーンが鳴る中、ロジャーがシャウトしてテンションが一気にアップ。続くインスト曲はシンセサウンドとホーンが4つの人格を描いてプログレ感あり。 その後、LP2枚分の起伏のある展開をたんまりと味わい、ラストはロジャーが「Real me」と叫ぶシーンで感動のうちにフィナーレ。 シンセやホーン、さらにSEが曲に彩りを加えてアルバムではOKでしたが、4人でのライヴ再現には苦労し、これらを録音したテープ再生をバックに演奏しようとしても合わず、グデグデになったそうです。 オリジナルミックスは、もともと4chミックスを想定していたためにロジャーのボーカルのボリュームが低めに収録されていました。1996年の再発の際にリミックスされボーカルが大きめに。その後も再発のたびにリミックスされています。 4CDにはデモ音源を多数収録し、DVDオーディオには8曲だけ5.1ch音源を収録。 SACDとハイレゾ配信はオリジナルミックスを使用。Blu-rayオーディオにはオリジナル・ミックス、最新ステレオ・リミックス、5.1ch音源を収録。 |
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ザ・フー・バイ・ナンバーズ(1975年) The Who By Numbers 四重人格でコテコテに盛り込んだ反動か、シンセやホーンの使用を極力控えめにしたサウンドになっています。 コンセプト・アルバムにはなっておらず、肩ひじ張らずに気楽に曲を演奏しているといった感じ。グッとくる曲はあまりないです。 マネジャーの解雇問題、メンバーの不仲、キースの健康不調などの問題でこの時期バンドが危機に陥っていたそうです。 |
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フー・アー・ユー(1978年) Who Are You シンセ、ストリングス、ホーンを使ったコテコテサウンドが復活。 あまり印象に残る曲がありません。 このアルバム発売直後にキースが死去しました。 |
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フェイス・ダンシズ(1981年) Face Dances ドラマーにケニー・ジョーンズを迎えた作品。 |
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イッツ・ハード(1982年) It's Hard |
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エンドレス・ワイヤー(2006年) Endless Wire 2002年にジョンが死去したため、オリジナル・メンバーはロジャーとピートのみに。 ピートの小説を題材にした「ワイヤー&グラス〜ミニ・オペラ」を収録。 |
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WHO(2019年) WHO ロジャー曰く、「四重人格以来の最高傑作」。 75歳とは思えないくらいの元気いっぱいのサウンドが聴けます。 |
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