Alan Parsons Project


(2CD)


(ボックス)


(ボックス)


(Blu-ray audio)

Tales of Mystery and Imagination - Edgar Allan Poe

ミステリー作家エドガー・アラン・ポーを題材にした作品。

ダークな感じのする曲が収録されていてプログレ風味を感じますが、歌メロがイマイチでさほど心に響きません。

後半には5部構成のインスト組曲を収録。クラシック感たっぷりに始まり期待度が高まるものの、その後の展開が淡々としていて盛り上がりに欠けた状態で終るのは残念。

2016年にCD3枚、Blu-rayオーディオ、LPなどを含んだボックスセットが発売。

Blu-ray audioにはハイレゾ5.1chサラウンド音源も収録。


(2CD)


(2CD)


(SACD)

I Robot

もともとアイザック・アシモフの小説「われはロボット」を題材にするはずだったが、彼が数年前に版権を売却してしまったために願いかなわずに方針転換し、人間と人工知能の戦いを描くことになった作品。

テクノ風のインスト曲からスタートします。その後、若干プログレ風味付けをした明るめでの耳触りのよい曲が続きます。

たまに入るストリングやホーンがいい味付けを出しています。

ラスト1つ前の曲は男女のスキャットとストリングが怪しくからみ、スリルさが高まったところでラストのしんみり感のあるシンフォニックな曲になだれ込み。「ここからググッと盛り上がるか!」と思ったところでフェードアウトし、物足りなさが残ります。

デモ曲などを収録したオマケCDとのセットもあり。

Pyramid

アルバム構想時にブームになっていたピラミッドやピラミッドパワーを題材にした作品。

ポップ&ロックなサウンドとオーケストラのサウンドがうまくかみ合い、厚みのあるリッチな雰囲気があります。

圧巻はIn the Lap of the Gods。怪しげな鐘の音と重厚なパイプオルガン風がグアーンと鳴って始まるインスト曲で、徐々にコーラスの存在感が増し、ラストは王様の神殿前に集まった群衆が一斉に大コーラスをする感じで終わるという大盛り上がり曲です。いかにもエジプトっ!というイメージ。ここからエジプト的なドラマッチク構成が続くかと思ったら、次の曲Pyramaniaはおちゃらけ風でガックリ。

ラストはしんみりとした曲でしっとりと終わります。

Eve

女性の強さと持ち味を賛辞するとともに、男性社会で女性が直面する問題を題材にした作品。

ソフトタッチなポップな曲が続きます。プログレさはみじんも感じられません。

特に盛り上がることもなく、淡々として終わります。


(2CD)


(2CD)


(Blu-ray audio)


(3CD+Blu-ray)

The Turn of a Friendly Card

カジノでのギャンブルに着想を得て、人生というギャンブルテーブルでのリスクを題材にしたもの。

冒頭からオーケストラがシンフォニックなサウンドを奏でて豪華です。

Timeではエリック・ウルフソンが初リードボーカルを担当。今までになかった優しくほんわかとした雰囲気が加わり、アルバムに深みが出た気がします。

タイトル曲は5部編成の組曲。美しさが心に染み込む叙情的なPart 1、ロック調で気分アップする曲、チェンバロでしっとり幕開けするが後半はオーケストラで盛り上がる曲、エリックのほんわかボーカルに癒される曲、泣きのギターと豪華絢爛なオーケストラに心を揺さぶられるPart 2が連なります。文句なしのシンフォニック・ロック大作です。

デモ曲などを収録したオマケCDとのセットもあります。

2023年に、デモ、アウトテイクなどを収録した2CD、ハイレゾステレオや5.1chサラウンドを収録したBlu-rayとのボックスセットが発売。


(ボックス)


(ボックス)


(Blu-ray audio)


(Blu-ray audio)


(SACD)

Eye In The Sky

「いつも何かが我々を見守ってくれている」という信仰心を題材にしたもの。

憂いのあるギターサウンドが魅力的なインスト曲で幕開け。続くEye in the Skyは優しさに満ちたメロディーが耳に残る名曲。ほっこりとした気持ちになります。

コーラス、ストリング、ホーンの入れ方が絶妙なロック曲から幻想的なGeminiにつながるところは美しさを感じます。

Silence & I は静かに始まり、中盤でオーケストラが入ってググっと盛り上がって、最後は静かに終わるという静と動のコントラストが見事。

一曲一曲の完成度が高く、アルバムを通じて曲の流れがよくて一体感があり、ぐいぐい惹きこまれていきます。

2017年にCD3枚、Blu-rayオーディオ、LPなどを含んだボックスセットが発売。

Blu-ray audioには5.1chサラウンドやハイレゾステレオを収録。

SACDにはステレオ音源のみ収録。


(ボックス)


(ボックス)


(Blu-ray audio)


(Blu-ray audio)

Ammonia Avenue

工業科学に対する大衆の誤解、大衆に対する工業科学の無理解を題材にしたもの。

エリックがほんわかと歌うミディアムテンポのポップ曲でスタート。

プログレさはないものの、聴きやすくて耳に馴染むポップ&ロック曲が収録されています。エリックがリードボーカルをとる曲はしんみりと心にしみます。

インスト曲のPipelineでは、メル・コリンズのサックスが聴けます。とてもいい感じなのに曲が4分で終わってしまい残念。

2020年にCD3枚、Blu-rayオーディオ、LPなどを含んだボックスセットが発売。

Blu-ray audioには5.1chサラウンドやハイレゾステレオを収録。

Vulture Culture

硬直した経済社会で増大する、人間の無慈悲を題材にしたもの。

優しげなポップな曲の連続。魅力を感じる曲が少なく、欲求不満が溜まってきます。

Stereotomy

現代社会での抑圧をテーマにしたもの。

オープニング曲はスリリングなハード曲で一気にテンションアップ。ダンサブル曲、テクノ風のインスト曲を経て、元プロコル・ハルムのゲイリー・ブルッカーの渋い声が心に響く曲に流れ込むところは素晴らしいです。

TOTO風のロック曲、ビートを活かしたスピード感と泣きのギター&サックスが奏でる緊張感が魅力的な曲の連発で気持ちが高揚したところでバラード曲でクールダウンし、ラストはオープニング曲の再演でおしまい。

全体を通じて緊張感とカッコよさが感じられます。

Gaudi

人々が仕事と生活のバランスに悩んでいることから着想を得て、家庭生活を犠牲にして仕事に打ち込んだ建築家ガウディを題材にしたもの。

一曲目はオーケストラがリッチに鳴り響くゆったりとしたボーカル曲。前作のデジタル感がなくクラシカルな雰囲気が出ています。

しかし、その後の曲にはさほどの魅力は感じられず、淡々と時間が過ぎていく感じがします。

ラストの曲はスパニッシュギターが冒頭で流れて「スペインっ!」という感じがよいのですが、そこからさほど盛り上がらないまま終わってしまい、物足らなさが残ります。



Alan Parsons

Try Anything Once

オープニング曲は豪華絢爛なシンフォニック・サウンドでいきなり引き込まれます。中東風な味付けもありプログレ度ありありです。

爽快さを感じるシンフォニック・サウンドが全面的に展開されています。

後半の中東風インストJigueは心躍る感じがします。プログレ度合いは過去最強。

The Very Best Live

1994年のヨーロッパツアーの音源とスタジオ録音の新曲を収録。


(DTS CD)

On Air

ギリシャ神話から近代の宇宙探査までの空中探索の歴史をテーマにしたもの。

プログレ的な面白さはなく、ほんわかとソフトな曲が続きます。途中でプログレ風のインスト曲、ケネディ大統領の演説を挿入したエレクトロなリズムのインスト曲が入り、ほんわか雰囲気の中でのいいアクセントになってます。

ラストは終盤にホーンが冴えるオケも入れた曲でググっと盛り上げ、アコギ弾き語り風に始まる曲を重厚なストリングサウンドで締めて、不思議とプログレ的な後味があります。

5.1chサラウンド収録のDTS CDもあります。

The Time Machine

時間、タイムマシンを題材にしたアルバム。

エレクトロなサウンドにスリリングなストリングがからむインスト曲で幕開けし、プログレ的期待感が高まります。

その後、ダークな雰囲気がある曲が続いて緊張感が維持された状態で、ダンサンブルなプログレ味付けのインスト曲へ。続く女性ボーカル曲には意外性を感じます。

終盤には女性ボーカルがオケをバックにじっくりと歌い上げる曲に心が震えた後は、ホワーンとしたシンセをバックに女性のセリフがからむ幻想的な曲に入り、オープニング曲のフレーズが繰り返され、意外とあっさりと終了。

A Valid Path (2004年)

複数のエレクトロ系ミュージシャンをゲストに招いてレコーディングした作品。ドラムはすべて打ち込みで、プログレっぽさは皆無。

「怪奇と幻想の物語」や「アイ・イン・ザ・スカイ」収録曲のエレクトロ風リミックスがあったりと、自分では普段聴くことがないサウンドなので新鮮味はありましたが、金を払ってまで買うアルバムではないです。

1曲目ではピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモアがギターをちょろっと弾いています。

(DVD)

Eye 2 Eye: Live in Madrid

2004年5月14日のスペイン、マドリッド公演を収録したもの。

ベスト・オブ・APPという感じに名曲が次々に演奏されていきます。思いっきり楽しめます。

ボーカル専任のP.J.オルソンだけでなく、ドラマー、ベーシスト、ギタリストも歌っている曲があり、歌が入るまで誰がリードボーカルを取るかわからないとことが面白いです。

Don't Answer MeやEye in the Skyではアランがリードボーカルを取っていて、「彼も歌えるんだ」という驚きがあります。


(DVD+2CD)


(Blu-ray+2CD)


(DVD)


(Blu-ray)


(Blu-ray)

Live in Columbia

2013年8月31日のコロンビア、メデリン公演を収録。70人編成のオーケストラ&合唱団をバックにAPPの名曲を演奏しています。

豪華絢爛。Breakdownの「フリーダム! フリーダム!」やLa Sagrada Familiaのサビのコーラスは圧巻です。

前半のクライマックスは、The Turn of a Friendly Card組曲の完全再現。聴きごたえ満点。後半は「アイ・イン・ザ・スカイ」の収録曲が連発されます。


(CD+DVD)


(CD+DVD)

The Secret

オーケストラとスティーヴ・ハケットのギターを擁した映画サントラ風のインスト曲からスタートし、ググっと盛り上がります。

その後は、数々のボーカリストを起用したソフトな曲の連続。元フォリナーのルー・グラムが渋く歌っている曲もあり。

オーケストラのサウンドに巧みに入れてあるので単調さは感じず、飽きることなくラストまで聴けます。

プログレさは皆無。優しい気持ちになりたい時にはちょうどよいです。

ハイレゾ2ch、5.1chを収録したDVDとのセットもあり。


(DVD+2CD)


(Blu-ray)

The Neverending Show: Live In The Netherlands

2019年5月5日のオランダ、ユトレヒト公演を収録。

「ザ・シークレット」収録のOne Note Symphonyでダーク&渋くスタート。その後はAPPの代表曲のオンパレード。

このライヴならではの目玉はないものの、「あれっ、アレンジがちょい違う?」と感じる箇所がいくつかあって、楽しい時間を過ごせます。

各曲でボーカルを担うメンバーの歌のうまさが際立っています。


(DVD+2CD)


(DVD)


(Blu-ray)


(Blu-ray)

One Note Symphony: Live In Tel Aviv

2019年6月4日にイスラエル、テル・アヴィヴでイスラエル・フィルハーモニック・オーケストラと共演したコンサートを収録。

定番の名曲がフルオーケストラの衣をまとって豪華に演奏されています。


(CD+DVD)

From The New World

コロナ騒動で一転してしまった世界を題材にしたもの。

彼の父親が好きだったドヴォルザークの交響曲第9番から原題、邦題ともにとられています。ラスト1曲前には、この曲にドヴォルザークの生徒が歌詞をつけたGoin' Homeを収録しています。

どことなく「アイ・イン・ザ・スカイ」の出だしを感じさせる音でスタート。全体を通じてプログレさは皆無。それを承知で聴くと、曲のソフトさにほんわかと心地よい気持ちになれます。

ゲストとしてスティクスのトミー・ショウがリードボーカルを取った曲があります。他にも有名そうなシンガーが歌っています(私は知らない人…)。

ハイレゾ2ch、5.1chを収録したDVDとのセットもあり。







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