イン・アンド・アウト・オブ・フォーカス(1971年) In and Out of Focus テイス・ヴァン・デール(Key, vo)、マーティン・ドレスデン(B)、ハンス・クルーヴァー(Dr)が結成したバンドに、ヤン・アッカーマン(G)が加入することでフォーカス結成。 2作目以降と趣がかなり違う作品。 8曲中5曲がボーカル曲で、「普通に」歌っています。メロディーやコーラスの入れ方が古臭いです。 3つのインスト曲には、その後のギター vs フルート&キーボードの片鱗が感じられ、ほっとします。 フォーカスのファンになった後で、「デビュー作はどんなのだったのかな?」という好奇心で聴くくらいでよいです。 |
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ムーヴィング・ウェイヴズ(1971年) Moving Waves マーティンとハンスのプレイに不満を抱いたヤンがテイスに直訴したことで、二人が脱退し、ドラムにはヤンの元バンド仲間のピエール・ファン・デル・リンデン、ベースにはヤンのソロアルバムでプレイしたことがあるシリル・ハーヴァーマンスが加入。 プログレッシブ・ヨーデルとも呼べる奇作Hocus Pocusで壮絶に幕開けします。ハードでスピード感のあるギターをバックに、ヨーデルを歌うという組み合わせは奇想天外。 以降の曲はアコースティック・ギターやフルートをフィーチャーしたソフトな曲など静かめな曲が続き、ラストは22分の組曲で閉じます。ELP的なキーボードと泣きギターのからみ、途中でクラシック的な荘厳さがはさまれ、起伏に富んだドラマチックな曲です。 レコーディング終了後、歌わせてもらえないことに不満を抱いたシリルが脱退し、後任にベルト・ライテルが加入。 |
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フォーカス3(1972年) 3 軽快なギターとオルガン&奇妙なボーカルの組み合わせが印象的な曲で幕開け。浮遊感のあるフルート曲を挟んで、爽やかなギターサウンドが心地よいSylviaにつながる流れは絶品です。 後半はジャズ+クラシック+ロックみたいな感じでギターとキーボードとフルートのからみが美しく激しく鳴り響く長尺曲Anonymus IIが収録されています。 |
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アット・ザ・レインボー At the Rainbow 1973年5月5日のロンドン公演を収録。 前2作からのおいしい曲を圧倒的な演奏力で収録。 1973年5月から新作のレコーディングに取り掛かるものの、ツアーの疲れから気持ちが乗らず、テイスとヤンの仲違いも勃発。この際の音源はしばらくお蔵入り(のちにシップ・オブ・メモリーズに収録)。 9月に終わったツアーの終了後、商業的なサウンドに向かいつつあるバンド方針に違和感を覚えたピエールが脱退し、後任にコリン・アレンが就任。 |
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ハンバーガー・コンチェルト(1974年) Hamburger Concerto 新作のレコーディングを開始するものの、テイスとヤンの仲は険悪のままで、ヤンと彼以外のメンバーが別々にレコーディングするという事態に。 フルートとアコギを使った哀愁漂う1曲目を序章として、スピード感のあるHarem Scaremにたたみこみます。 4曲目のBirthはチェンバロで幕を開け、ギター+フルート+キーボードがスリリングに展開する聴きごたえ満載の曲です。 タイトル曲は、荘厳さたっぷりの20分の組曲。同じフレーズが繰り返し演奏される個所があり、「もう、それはいいよ」とちょっと飽きてくるのは残念。 |
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マザー・フォーカス(1975年) Mother Focus ツアーの疲れがあるなか、年1作レコードを出すという契約があったために作成されたもの。テイス、ヤンともヤル気が湧かなかったために、ベルトが一人気を吐き、12曲中4曲を作曲。 レコーディングの際にドラムマシンを実験的に導入しようとしたアレンがヤンの逆鱗に触れ、翌日クビ。デヴィッド・ケンパーにドラムを叩かせてレコーディングを乗り切りました。 約3分の小作品を集めたもの。のんびり&ほんわかして耳触りがよいです。 スリリングさはありません。上記の作品を聴いて「ちょっと疲れたな」と思った時に、リラックス目的で聴く分にはちょうどよいです。 アルバム発売後のツアーでは、ヤンの猛烈な希望でピエールがドラムを叩いたものの、テイスとベルトは納得がいかず、結局、ピエールは再度脱退。1976年2月、バンドの方針とピエールの脱退に不満を抱くヤンに対し、テイスが決別を表明。デヴィッドを呼び戻し、新規ギタリストのフィリップ・カテリーンとともにツアーを乗り切りました。 |
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シップ・オブ・メモリーズ〜美の魔術〜(1976年) Ship of Memories 1976年4月にEMIと契約したものの、バンドのゴタゴタで新作をレコーディングできなかったので、1970〜75年にレコーディングされた未発曲を取りまとめてリリース。4曲は1973年5月にレコーディングされたもののお蔵入りになった曲です。 聴いていて耳障りはいいですが、さほど心に響く曲はないです。 |
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コン・プロビー(1977年) Focus con Proby テイス、ベルト、フィリップに加え、ギタリストのエーフ・アルベルツ、ドラムのスティーヴ・スミス、ボーカリストのP.J.プロビーとレコーディング。 このアルバムで、一旦解散。 その後、1985年にヤンとテイスが合流してアルバムをリリースしたり、1990年に全盛時代のメンバーでコンサートをやったりを発表したりするが、新アルバムの発表には至らず。 |
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Masters from the Vaults 2002年にテイスがフォーカスの歴史を振り返ったドキュメンタリー、1973年のAnonymus IIと1974年のHamburger Concerto代のスタジオライブ映像を収録。 ドキュメンタリーにもスタジオライヴ映像やテレビ出演時の映像が入っています。メンバーがインプロビゼーションで演奏している姿にはカッコよさがあります。 |
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8(2003年) 8 2001年になりテイスが継息子のボビー・ヤコブス(B)に誘われてボビーの仲間(ヤン・ドゥメー(G)、ルベン・ファン・ローン(Dr))とセッションしたら馬が合い、フォーカスとして再起動。 レコーディング途中でドラムがルベンからベルト・スマークに交代。 若々しく元気いっぱいでロック色が強いサウンドになっています。ドラムの軽さ、手数の少なさには物足りなさを感じるのはちょい残念。 中盤にある、うっとり系のギター曲に続いて、Hocus Pocusの2番煎じ的なヨーデル曲が流れた時にはドキッとしました。 |
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Live in America 2002年10月6日のアメリカ、トレントンでの公演を収録。 |
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9〜ニュー・スキン〜(2006年) 9: New Skin ギターがニールス・ファン・デル・ステーンホフェンに交代。ベルトに代わりピエールがドラムとして復帰したことで、ドラムの手数が圧倒的に増え、「そこまでやってくれるか!」の爽快感があります。ロック風、ジャズ風をプレイを使い分けているのはさすが熟練のなせる業です。 前作のような「勢いで押す」という感じはなく、ベテランの味わいをじっくりと聴かせるという落ち着いたサウンドになっています。 中盤にはゲストボーカルがじっくりと歌うブルース曲を収録。意外性があり、いいアクセントになっています。 |
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X(2012年) X ギターがメンノ・ホーチェスに交代。 一曲目は迷曲Hocus Pocusを連想させるスピーディー&ハードなサウンドで一気にテンションアップ。 その後、泣きのギター曲、勢いで押す曲、ジャズ風のじっくり曲があったり、後半はゲストボーカルが歌うタンゴ曲、テイスの朗読が入ったドラマチック曲などバラエティに富んでいて、聴いていて飽きが来ません。 |
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ゴールデン・オールディーズ(2014年) Golden Oldies 往年の名作を、Xのレコーディングメンバーで再録音した作品。 |
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フォーカス11(2018年) Focus 11 ベースがウド・パンネケートに交代。 1曲目のハードなグイグイ曲、続くユーモア感ふれるポップ曲で気分がアップ。How Many Miles?では普通にテイスがおちゃめに歌っています。 全体的にアップテンポな曲が多く、ピエールの手数の多さが生きています(72歳とは思えない)。たまに入るバラードがコントラストをつけています。 ラスト手前の曲はスリリングなピアノとギターの入れ方がカッコよく、ラストはフォーカスのおいしさのエッセンスを詰め込んだ感じがする曲で終幕。 |
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