Pink Floyd


(DVD)


(CD+DVD)

London 1966/1967

ポール・ホワイトヘッド監督の映画「Tonite Let's All Make Love in London」のためにレコーディングされた音源から2曲を収録したもの。

Intersteller Overdriveは「夜明けの口笛吹き」に収録されたものより長くサイケ度が強いです。Nick's Boogieはインプロ長編作品でどことなくSaucerの中間部。

レコーディング風景を収録したDVDもついています(日本盤はDVDのみ)。

「夜明け」が好きな人は至福の時間が過ごせますが、初心者にはなんのこっちゃわからないでしょう。


(紙ジャケ)


(3CD)


(3CD)


(2CD)


(2CD)

A Piper at the Gates of Dawn

当時のリーダー、シド・バレットが描くサイケデリック・ポップな作品集。サイケな曲が好きな人にはお薦めです。結構楽しめます。

プログレ色はまったくないので、「プログレバンドとしてのピンク・フロイドを聞きたい人」には向きません。

このアルバムを聴くと、リック・ライトの存在感の大きさを感じます。

2007年9月に40周年記念として3CD(ステレオ音源、モノ音源、初期のシングルコレクション)と2CD(ステレオ音源、モノ音源)が発売されました。

2011年9月に、最新リマスター盤が発売されました(他のスタジオアルバムも同様)。

The Lost BBC Sessions

1967年5〜12月にBBCラジオで放送されたセッション音源を収録したもの。

スタジオライヴのせいか「夜明け」収録曲はアレンジがほぼ同じで、面白さに欠けます。12月放送分では「夜明け」未収録曲が4曲収録されていて希少価値あり。

「夜明け」を聴いてシド時代のサウンドに惚れた方はどうぞ。

全14曲のうち10曲は、高額ボックスThe Early Years 1965-1972のブック7に収録されています。


(紙ジャケ)

A Saucerful of Secrets

ドラッグのやり過ぎで不安定だったシドの精神状態がアルバム作成の最中に悪化したために、助っ人としてデビッド・ギルモアが加入。途中まではシドはレコーディングに参加できていたものの、後半は全く演奏できない状態になりました。そのため5人で演奏した曲と4人で演奏した曲が混在しています。

Set the Controls for the Heart of the Sun、A Saucerful of Secretsという初期の代表作が収録されていますが、それ以外の曲はイマイチで聞く価値はありません。前述の2曲は「ウマグマ」に収録されているライブ演奏の方が100倍よいです。

ピンク・フロイドの大ファンになってから、「こんなアルバムも出したのか・・・」と試しに聞いてみるくらいでよいです。

カバーアートに隠されていた驚きの秘密についてはこちら


(紙ジャケ)

More

映画「モア」のサントラ盤として作られた作品。監督のベルベ・シュローダーがピンク・フロイドのファンで、映画のラフカットを持ち込んでメンバーに曲作りを頼んだそうです。

アコースティックなサウンドと怪しげな雰囲気を持ったサウンドが同居した傑作です。プログレ色はあまりありませんが、夜、部屋の照明を落として聞くと、どっぷりと陶酔できます。

ピンク・フロイド初心者には向きませんが、いい作品です。


(紙ジャケ)

Ummagumma

ライブ盤とスタジオ盤の2枚組。ライブ盤には 1969年4月27日のバーミンガム公演、 5月2日のマンチェスター公演から4曲を収録。過去のアルバム収録作品3曲がオリジナルより完成度が高く、「怪しさ」が倍増しています。特にどっぷりと陶酔できます。

スタジオ盤は、「音楽性の高い曲をやってみたい」というリックの申し出に他のメンバーも賛同して、各メンバーがソロレコーディング。

リックは荘厳にメロトロンを鳴らしたり、フリーなピアノ演奏をやったりと気合十分。ロジャーは牧歌的なフォークソングと奇妙奇天烈な曲という両極端な多彩さを見せ、デヴィッドはギターの音を重厚に重ねたサウンドを作っています。ニックは奥さんにフルートを吹いてもらい、ほのぼのとした世界を展開。

強烈過ぎるので、ピンク・フロイド初心者には向きません。

カバーアート作成の裏話についてはこちら

Zabriskie Point

アントニオーニ・ミケランジェロ監督の映画「砂丘」のサントラ盤。

ウマグマを聴いたミケランジェロ監督が「砂丘」のラストシーンにCareful with that axeがピッタリだと思ってピンク・フロイドに声をかけ、全てを任せることにしたものの、彼らが作る曲が監督の意向にあわずにボツ連発。結局、他のミュージシャンの曲も使うことになり、ピンク・フロイドの曲は3曲しか使われませんでした。

当初サントラ盤が発売された時はこの3曲のみ収録でしたが、1997年のCD再発の際にはボーナスディスクにボツ曲4つも収録。

ドラムがポコポコ鳴り続ける曲、フォーク曲、ブルース曲で、サイケ度、プログレ度も弱く、たいした曲はありません。超熱狂的ピンク・フロイド信者しか価値は見出せないでしょう。

なお、The Early Years 1965-1972には、ボツ曲が16曲47分収録されています。

Fillmore West, San Francisco, 1970

1970年4月29日のサンフランシスコ公演をフル収録。もともとFMラジオ放送のために収録された音源です。

もやの向こうでなっているような、クリアさに欠けた音で、音量が大きい箇所では歪んで聴こえるところがあります。

しかし、演奏の内容は文句なし。浮遊感がある幻想的なインストが加わっていて、トリップ感がたっぷりです。ウマグマのライブ盤が好きな方はどっぷりと浸れるでしょう。

Atom Heart MotherのプロトタイプThe Amazing Pudding、オリジナルアルバム未収録のEmbryoが聴けるのは目玉です。

詳しくは私のブログをご覧ください。


(紙ジャケ)

Atom Heart Mother

ブラス、チェロ、コーラスを取り入れた20分近い組曲Atom Heart Motherは、チェロの響きや女性ボーカルがとても美しく、うっとりします。デヴィッドの泣きのギターも聞かせてくれます。

作成の裏話はこちら

それ以外の曲は、各メンバーのソロ作品を集めたようなフォーク調の小作品がほとんどです。あまりたいした曲はありません。

ラストのAlan's Psychedelic Breakfastは、ローディーのアラン・スティルスが独り言を言ったり、朝食を料理する音を主体に、短いインスト曲を挟んだ曲。彼らの実験的試行が味わえます。

名作ですが、ロック色が希薄なので、好き嫌いがあるでしょう。ある程度、ピンク・フロイドのファンになってから聴く方がよいです。

カバーアート作成の裏話についてはこちら

Atom Heart Mother

1970年8月6、7日の箱根アフロディーテ公演の50周年記念として突如発売されたもの。

箱根アフロディーテでのAtom Heart Motherの演奏を収録した16mmフィルムから、21世紀の技術を使ってレストアした映像を収録したBlu-rayがついています。YouTubeで公開された映像を見て、その鮮烈具合に衝撃を受けます。

別々に収録された画像と音声を組み合わせたもので、動きと音が一致していません。歴史的価値の前には気になりません。

この映像の撮影秘話や商品化に至る経緯は私のブログに記載しました。

Live In Montreux 1970

1970年11月21日にスイスで開催されたSuper Pop '70 VIIでの演奏を収録(2曲は22日の演奏)。

CD1は、音がセンターに集まっているものの、そこそこクリアでイイ感じ。オリジナルにリックのオルガンパートが追加されたAstronomy Domine、Fat Old Sunは幻想感がアップ。バンドのみでのAtom Heart MotherとEmbryoの演奏もバッチリ。初期ピンク・フロイドの魅力が凝縮されていて、これを聴くために買う価値があります。

CD2では冒頭からヒスノイズが目立ち、演奏のクリアさがなくなります。他のライヴアルバムに収録されている定番曲が続き、新鮮味はないです。終盤には公演のアンコール曲として演奏された脱プログレのブルース的インスト曲を収録。ラストのInterstellar Overdriveは原曲の面影がないインプロビゼーション大会となっていて面白いですが、音のクリアさに欠けるのは残念。

Relics

「原子心母」がヒットしたことでレコード会社が色気を出して作成された初期の作品の寄せ集め。「夜明けの口笛吹き」〜「モア」時代のシングル盤が中心です。

ピンク・フロイドの大ファンになってから、「こんな曲も作っていたのか・・・」と試しに聞いてみるくらいでよいです。

Montreux 1971

1971年9月18日、19日にスイスで開催されたFestival de Musique Classiqueでの演奏を収録。

おせっかい発表直前でEchoesを披露し、Atom Heartではブラス、チェロ、コーラスも導入。これらが聴けるという価値があるものの、ベースやドラムにさほどのクリアさはなく、全体的な音質はもうちょい。特にEchoesのベースがグイグイくるパートの勢いに欠けるのは残念。

これら以外の曲は、他のライヴアルバムでも聴ける定番曲で面白みに欠けます。


(紙ジャケ)

Meddle

20分を超える大作Echoes収録。組曲調でデヴィッドの泣きのギターあり、ロックなパートあり、怪しげなパートあり、とめまぐるしい展開はまさにピンク・フロイドの真骨頂です。

これ以外の作品はプログレ色のあまりない小作品ですが、ズンズンズズンとベースが響き渡るOne of These Days、優しく幻想的なPillow of the Windsなど聞き応えのある曲ばかりで楽しめます。

ピンク・フロイド入門として最適。

パッと目に何が写っているのかわからないカバーアートの謎についてはこちら


(DVD)


(DVD)

Live at Pompeii

1971年10月4〜7日にイタリアのポンペイ遺跡で行ったライブ演奏を収録した作品(一部の曲は12月13〜20日にパリで収録)。無人の廃墟でライブをしたところがピンク・フロイドらしいです。

圧巻はEchoesの生演奏。四人で演奏しているとは思えないくらい音に厚みがあり、また、デヴィッドのギター手さばきが堪能できます。また、A Saucerful of Secretでは、SEみたいな音をデヴィッドがギターで出していたことがわかり、当時の演奏のアイディアに驚かされます。一見の価値ありです。

ライブ演奏の他にも、「狂気」のレコーディング風景も収録されています。

Live In London 1972

1972年2月20日のロンドン公演を収録。

完成前の「狂気」のプロトタイプを演奏しています。On the Runはなく代わりにThe Travel Sequence というギターメインの軽快なインスト曲が入っています。Great Gigはなく代わりにThe Mortality Sequenceが収録されています。リックのオルガンをバックにセリフが延々と流れ、途中セリフだけになります。すごく奇妙で不思議な世界になっています。これらは以外はほぼ完成形に近いです(歌詞の違いはある)。

歴史的価値がある音源なものの、曲によって音がクリアだったり、遠くで鳴っている感じがしたりと音質が安定せず、聴きづらいです。


(紙ジャケ)

Obscured by Clouds

映画「モア」がうまくいったことに気をよくしたベルベ・シュローダーが新作「ラ・ヴァレ」のサントラをピンク・フロイドに依頼。

映画のラフカットをもとに曲作りを進めていったせいか、プログレ色がほとんどない短めの曲ばかり収録されています。しかし、一曲一曲の質は高く、うっとりと耽溺できる曲もあります。

「おせっかい」を聞いてみて、前半の曲が好きになった方にはおすすめですが、プログレサウンドをお求めの方には物足りないと思います。

カバーアート作成の裏話についてはこちら

The Early Years 1965-1972

デビューから「雲の影」までのお宝音源&映像を収録したボックスセット。CD10枚、DVD9枚、Blu-ray8枚です。

1965-1967年、1968年、1969年、1970年、1971年、1972年の6部に分けてCDとDVD/Blu-rayに音源と映像を収録しています。

未発表曲、別テイク、ライヴ音源などマニアには垂涎のものが収録されています。

オリジナルアルバムの音源は収録されていません。まずはオリジナルアルバムを聴きこんでから買いましょう。

詳しくはこちら

2017年3月にこのボックスセットに入っているブック1〜6がバラ売りされましたが、ブック7はこのボックスセットにしか入っていません。ブック7の価値についてはこちら

1965-1967 Cambridge St/Ation

上記ボックスセットのバラ売り。

シド時代の音源&映像を収録。

シドのファンなら聴かないと一生後悔するかも。

詳しくはこちら

1968 Germin/Ation

上記ボックスセットのバラ売り。

デイヴ加入直後の音源&映像を収録。

さほどたいしたものは入っていないです。

詳しくはこちら

1969 Dramatis/Ation

上記ボックスセットのバラ売り。

幻の組曲The Man & The Journeyを完全収録。他にも眩惑感たっぷりの曲が収録されています。

オリジナルアルバムの音源は収録されていません。まずはオリジナルアルバムを聴きこんでから買いましょう。

詳しくはこちら

1970 Devi/Ation

上記ボックスセットのバラ売り。

Atom Heart Motherの進化過程がわかります。Embryoの演奏もすばらしい。

映画「砂丘」のために録音されたものの映画には使われなかったボツ音源もけっこう聴きごたえあります。

詳しくはこちらこちら

1971 Reverber/Ation

上記ボックスセットのバラ売り。

Embryo、Fat Old Sun、EchoesのBBCセッションなどを収録。いずれも聴きごたえのある演奏です。

詳しくはこちら

1972 Obfusc/Ation

CDには「雲の影」の2016年リミックス音源と「ライヴ・アット・ポンペイ」の音源を収録。前者はオリジナルと明らかに仕上がりが違います。オリジナルを長年聴き込んでいるのでかなり違和感があり、存在意義を感じません。「ライヴ・アット・ポンペイ」はEchoesの演奏が絶品!

DVD/Blu-rayには「ライヴ・アット・ポンペイ」の映像も収録。この作品を持っていなかった人にはお買い得。


(紙ジャケ)


(2CD)


(2CD)


(2CD)


(6枚組)


(6枚組)


(SACD)


(SACD)

Dark Side of the Moon

「時」、「金」、「戦争」など、人間を狂気に追い込む要因をテーマにして描いた作品。

一曲一曲の完成度、アルバムとしての曲の流れ、構成、全てがパーフェクトです。ロック界を代表する超傑作なので、必聴です。

なお、何度も再発されているので、さまざまな版が出回っていますが、CDプレーヤーでも再生できるSACDの購入がお薦めです。SACDプレーヤーで再生すると、5.1chの音声が聞け、どっぷりこの作品の世界に耽溺できます(SACDプレーヤーを新規購入する価値はあります)。

1974年11月のロンドン公演での全曲再現ライブを収録したCDとの2枚組、DVDやBlu-rayもセットにした6枚組も発売されています(詳しい内容はこちら)。

再発のたびにいろいろなバリエーションになっているカバーアートの裏話についてはこちら


(紙ジャケ)


(2CD)


(2CD)


(2CD)


(5枚組)


(5枚組)


(SACD)

Wish You Were Here

「狂気」があまりにも売れすぎてしまったため、バンドの方もとまどってしまい、その混沌状態の中で作られた作品。

アルバム全体からは「狂気」ほどの強烈さは感じられません。しかし、組曲「狂ったダイアモンド」はデヴィッドの泣きのギターと透明感溢れるシンセの音が堪能できる、うっとりするほどの美しすぎる名作です。

1974年11月のロンドン公演でのプロトタイプ曲演奏を収録したCDとの2枚組、DVDやBlu-rayもセットにした5枚組も発売されています(詳しい内容はこちら)。

Blu-rayとSACDには5.1ch音源が収録されています。しかし、「狂気」ほどにはサラウンド感はありません。

カバーアートに隠された秘密についてはこちら


(紙ジャケ)

Animals

とまどいを吹っ切っり、社会風刺という新たな方針を打ち出した作品。人間社会を「犬=兵士、会社員」、「豚=政治家、金持ち」、「羊=一般大衆」にもじった3つの長編作品が収録されています。

聴きどころは20分近い大作Dogs。組曲形式で激しいギタープレーあり、泣かせパートあり、陶酔パートありと、ピンク・フロイド・サウンドのエッセンスが凝縮されています。

ピンク・フロイドの作品の中で最もハードな演奏が聞けます。

カバーアートの写真撮影の秘話はこちら

Live... In The Flesh Tour 1977

1977年5月9日のアメリカ、オークランド公演をフル収録。もともとFMラジオ放送のために収録された音源です。

「アニマルズ」を全曲やった後に「炎」の全曲を演奏しています。「アニマルズ」パートはオリジナルとは曲順を入れ替えてSheepでズズズンと幕開けします。

オリジナルと同じ演奏をする気はないようで、Pigs on the Wing Pt 2ではラストにギターソロが入って哀愁感がアップしたり、Pigsのラストで長いオルガンソロが入ったり、Shine on Pt 6-9ではジャムセッション風に長めのギターソロが入るなど、変化球が楽しめます。

演奏の音質はかなり良好。序盤はボーカルの音量バランスがイマイチですが、録音中にうまいこと調整したようで、しだいによくなってきます。

詳しくは私のブログをご覧ください。


(紙ジャケ)


(3CD)


(3CD)


(3CD)


(7枚組)


(7枚組)

The Wall

ピンクという名のロックスターを主人公にした「小説風」の2枚組み作品。

幼いころに父を戦争で喪い、過保護の母に育てられ、結婚はしたものの妻に愛想をつかされ、日々コンサートを強要されとどんどんと精神を病んで壁の中に逃げていった主人公がラストには断罪されるというストーリー。ロジャーの独壇場的な世界です。

ストーリー仕立てとなっているため、構成の都合で中盤にパッとしない曲もありますが、メインとなる曲たちは聞かせどころ満点です。後半の盛り上がりは聴きごたえあります。

なお、この作品のライブ盤「ザ・ウォール・ライブ アールズ・コート」には、LPレコードの収録時間の都合で「ザ・ウォール」からやむなくカットされた曲が入っており、「完全版」となっています。そちらの方も買う方がよいです。

3CDにはデモ曲を収録したボーナスCDがセットされています。また、「ザ・ウォール・ライブ アールズ・コート」の2枚、デモ曲収録CD2枚、DVD1枚をセットにした7枚組ボックスセットが発売されています。

ロジャー主導で社会批判アルバムを作っていくバンドの方向性に反感を抱いたリックはレコーディングにほとんど協力しませんでした。そのことに怒った他のメンバーは彼をクビにしました(ザ・ウォールのツアーにはセッション・ミュージシャンとして帯同し、ツアー終了後に完全離脱)。


(限定版)


(通常版)

Is There Anybody Out There? The Wall Live 1980-1981

1980年8月7〜9日、1981年6月14〜17日のロンドン公演の音源を組み合わせ、「ザ・ウォール」のライブ演奏を構築したもの。

オリジナルアルバムでは収録時間の都合で短縮されたWhat Shall We Do Now?(短縮後はEmpty Spacesと改題)が完全演奏されており、また、コンサート時に壁を作る都合上、Another Brick pt 3の後に挿入されたインスト曲The Last Few Bricksを収録し、「ザ・ウォール決定版」と言えるものです。演奏も完璧、音質もよい、となると、オリジナル版よりこちらを買うほうがよいです。

なお、輸入盤(限定版)は、縦長の紙ケースにはいっており、コンサートの写真が満載されています。ライブではステージ上に実際に壁が作られ、そこにアニメーションが映写されており、その貴重な写真を見ることができます。


(DVD)

The Wall

アラン・パーカー監督、ボブ・ゲルドフ主演でザ・ウォールが映画化された作品です。ピンク・フロイドのメンバーは出ていません。

ボブ演じるロックスター「ピンク」が精神的に追い込まれ破綻していく過程が描かれ、この作品のストーリーを理解することが出来ます。

ドルビー・サラウンド音源収録のため、「ザ・ウォール」のサウンドを5.1chで堪能することができます。

しかし、気色悪い映像もありますので、一般向けではありません。

Collection of Great Dance Songs

レコード会社との契約上の都合で何かアルバムを出さざるを得なくなったために作られた、ベスト盤でも何でもない寄せ集め作品集。

Moneyは権利の都合上、オリジナルの収録ができなかったので、再レコーディング(デヴィッドが、サックスを除く全楽器を演奏)されたものが収録されました。オリジナルとさほど変わらないので、これを目当てにして買うまでもないです。

Shine OnはPart 1, 2, 3, 5, 7を編集してつなげたもので、1974年にライヴ演奏されたものとスタイルが似ています。短すぎて物足りないです。


(紙ジャケ)

The Final Cut

戦争がテーマとなっています。

ロジャーは、父親が第二次世界大戦で戦死したことを「大戦後は平和な世界が訪れ、国際問題を解決するために戦争を行おうとする指導者いなくなる(=Post war dream)」という理想を実現するための犠牲だったと考えていました。

しかし、1982年4月、アルゼンチン沖にあるイギリス領のフォークランド諸島にアルゼンチン軍が侵攻したことに対してイギリス首相が派兵して、フォークランド紛争が勃発しました。ロジャーはこのことをPost war dreamへの裏切りだと捕え、反感をこのアルバムにぶつけました。

彼の気持ちが強すぎて、ピンク・フロイドの作品というよりも彼のソロに他のメンバーがバックミュージシャンとして参加したような感じになっています。バンドサウンドより、オーケストラのホーンセクションの方が目立ちます。

曲の質は悪くはないのですが、非常に暗いイメージが漂っていて、あまり楽しめません。

2004年度に再発された際に、これまで未収録だったWhen the Tiger Blokes Freeが追加収録されました。

カバーアートに写っている勲章などの意味はこちら


(紙ジャケ)

A Momentary Lapse of Reason

1985年ロジャーが「ピンク・フロイドは創造力を使い果たした」ということで脱退を宣言。彼としては自分抜きではピンク・フロイドは存在できず終結すると思っていたものの、デヴィッドが継続を決意してアルバムを作成しました。

ニックやリックの名前がクレジットされているものの、ちょろっとしか演奏しておらず、デヴィッドがセッションミュージシャンの力を借りて作り上げた作品です。リックは法律家に相談した結果、正式に復帰した扱いにはせず、メンバー写真にも写っていません。

デヴィッドのギターは十分に堪能できますが、プログレ色はなく、曲調はピンク・フロイドらしくもなく、盛り上がりにかける曲が多いです。「デヴィッドのギターを味わいたいというファンはどうぞ」と言う程度。

カバーアートの撮影時の秘話はこちら


(CD+DVD)


(CD+Blu-ray)

A Momentary Lapse of Reason(Remixed & Updated 2019)

2019年に発売された高額ボックスセットLater Yearsの目玉として、「鬱」をリミックスしたもの。オリジナルではゲストが叩いていたドラムを、新録したニックのものに差し替え、リックのキーボードパートを追加して、リアル・ピンク・フロイドのアルバムに昇華させました。

DVDとBlu-rayには5.1chサラウンドを収録。全身を包み込まれる感じが心地よく、オリジナルよりもよさを感じます。

A Momentary Lapse Of Reason Tour 1987 King Biscuit Flower Hour

1987年10月12日のアメリカ、イースト・ラザフォード公演をフル収録。もともとラジオ番組キング・ビスケット・フラワー・アワーでの放送のために収録された音源です。


(2CD)


(2CD)


(DVD)


(DVD)


(Blu-ray)


(Blu-ray)


(2CD+DVD+Blu-ray)

Delicate Sound of Thunder

1988年8月19〜23日のニューヨーク公演を収録。

CDはもともと1988年に発売。2020年11月に8曲を追加して当時のセトリを完全再現して再発売されました。前半はモメンタ収録曲メインで、後半はピンク・フロイド名曲集になっています。

DVD/Blu-rayは2019年に35mmフィルムからレストア&音声リミックスされて、1988年に発売されたオリジナルよりも画質アップ。さらには大幅な編集されてオリジナルでは途中カットされていたShine onをフル収録、Moneyを追加収録、画像差し替えなどオリジナルとは比べ物にならないくらいにグレードアップしています。詳しくは私のブログをご覧ください。

Live At Knebworth 1990

1990年6月30日にイギリスで開催されたチャリティ・ライヴでの演奏を収録したもの。

Shine Onでは、若手女性サックスプレーヤーとして話題になったキャンディ・ダルファーが熱演。Great Gigでは、狂気で歌っていたクレア・トリーが「本家は私よ!」的に熱唱しています。


(VHS)

La Carrera Panamericana

1991年にデヴィッドとニックが参加したクラシックカーレースのドキュメンタリー映像。BGMにピンク・フロイドの作品が使われています。

未発表曲も流れますが、たいしたことがなく、映像も淡々と車が走るだけですので、退屈極まりないです。

ピンク・フロイド関連ならすべて集めたいという超マニア向け。


(紙ジャケ)


(20周年記念)


(20周年記念)

The Division Bell

デヴィッド、リック、ニックの3人のインプロビゼーション大会から始まり、やっているうちに調子が出てきて2週間で65個の曲の断片ができ、それを吟味して27個に減らして、そこからいくつかボツにしたり、合体させたりして強力な15曲にして、さらに11曲に絞り込んで完成させたそうです。

プログレ色はほとんどありませんが、いい曲が収録されており、「ロック作品」として楽しめます。

S、Aレベルの作品をじっくりと味わった後で、買ってもよし。

2014年7月に、20周年記念ボックスセットが発売されました。詳しくはこちら

Pulse

1994年8〜10月のヨーロッパ・ツアーの音源を収録したもの。

CD1にはデヴィッド時代の曲をメインに収録。CD2には「狂気」の全曲のライブ演奏が収録されており、「あの名作がライブではどんな演奏がされるのか!?」と興味のある方にはお薦めです(とは言ってもオリジナルアルバムには到底及びません・・・)。


(DVD)


(DVD)

Pulse

1994年10月20日のロンドン公演を収録。収録曲はCDとほぼ同様。

派手な演出、円形スクリーンに映される映像。視覚的に非常におもしろいです。

ボーナス映像満載で、まさに「驚異」です。


(DVD)

Live 8

2005年7月にアフリカへの資金援助を主要国首脳会議に出ている政治家たちに訴えるために開催された大ロック・コンサートの映像です(4枚組)。

ロジャーが復帰した「完全体ピンク・フロイド」が5曲演奏しています。ロジャーとデヴィッドがからみあうComfortably Numbには感動します。

値段が高いですが、この映像を見るだけの価値はあります。スティングやポール・マッカートニーのライブ映像もありますので、お買い得。


(紙ジャケ)


(CD+DVDa)


(CD+DVDa)


(CD+Blu-ray)


(CD+Blu-ray)


(デラックス)

The Endless River

2008年9月15日にリックが死去。

「対」のレコーディングセッション中に録音されたもののアルバムに使われなかった曲をベースに、デヴィッドとニックが2013年に追加録音したりして作成されたもの。一曲を除き、インスト曲を収録。

刺激があまりない、ホワーンとした感じの曲が多いです。「このフレーズ、あの曲に似ている」という箇所がチラホラ。詳しいレビューはこちらを。

CD単品の他、5.1chサラウンド音源やハイレゾ音源を収録したDVDオーディオ/Blu-rayとのセットがあります。

The Later Years 1987-2019

CD5枚、Blu-ray6枚、DVD5枚の超豪華ボックスセット。

目玉その1は、「モメンタリー」のリミックス盤。オリジナルではゲストが叩いていたドラムを、新録したニックのものに差し替え、リックのキーボードパートを追加して、リアル・ピンク・フロイドのアルバムに昇華させました。

目玉その2は、「光〜パーフェクト・ライヴ」のCD増強。大幅に曲を追加して、当時のセトリを完全再現。

目玉その3は、「光〜パーフェクト・ライヴ」の映像のレストア&再編集。オリジナルから大幅に画質がアップし、途中でカットされていたShine Onをフル収録したり、Moneyを追加、メンバーの演奏シーンが大幅に増えるなど完全に生まれ変わりました。

その他、「驚異」のレストア版のBlu-ray、1989年のヴェネチアでの水上コンサート、1990年のネブワース公演などなど収録。

詳しくはこちら。

Echoes The Best of Pink Floyd

メンバー自身が選曲した「真のベストアルバム(2枚組)」。しかし、私としては「ピンク・フロイドはアルバム単位でひとつの芸術作品を完成させる」と思っているので、ベストアルバムのような曲の寄せ集めのものはお薦めしたくありません(そういう意味で「C」判定)。

とは言え「とりあえず、ピンク・フロイドとはどんな曲を演奏するのかを知りたい」という人はこれを買うべきでしょう。そして、気に入ったらS,Aレベルの作品を買って、「アルバムの完成度を追求するピンク・フロイドの素晴らしさ」を味わってください。


(DVD)


(モア)


(ラ・ヴァレ)

Pink Floyd DVD Box

ピンク・フロイドが音楽を担当した、バーベット・シュローダー監督の映画「モア」と「ラ・ヴァレ」のDVDをパッケージにしたもの。

「モア」は、パリにヒッチハイクでやってきた青年が、怪しげなパーティーで出会った女性の勧めでドラッグを体験し、その後ドラッグと彼女とのセックスに溺れていき、最後はドラッグの使い過ぎで急死するという物語。ストーリーに面白みはないものの、イビザ島で撮影された風景の美しさは絶品。ピンク・フロイドの音楽はストーリーにマッチした場面で使われています。

「ラ・ヴァレ」は、セレブ女性が好奇心に惹かれ探検隊と一緒にニューギニアの奥地への旅に出るという話。大自然と原住民と接していくうちに女性の心がしがらみから解放されていく姿を描いています。波瀾万丈もなく淡々と話が進みます。オープニングで山の空撮シーンのバックでObscured by Cloudsが流れるところは壮大感があってよいですが、それ以外は「あの曲がたったこんだけしか使われない?」というイマイチさを感じます。

ためしに一回見れば十分です。







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