Yes


(SACD)

Yes

クリス・スクワイア(B)、ピーター・バンクス(G)、ジョン・アンダーソン(Vo)、トニー・ケイ(Key)、ビル・ブルフォード(Dr)で「ジャズのリズムでロックをし、コーラスを交える」という個性的な音楽を目指して結成。

クリスのベースのブリバリぶりは覚醒していて、ビルのドラムの手数が多くてパワフルに感じます。

アレンジやミックスがサード以降に比べてイマイチで古くささを感じますが、それも味があると言えば味があります。

3作目以降のアルバムを全て聴き終わった後で、聴いてみましょう。

日本盤SACDはハイブリッドなので普通のCDプレーヤーでも2ch音源が再生できます(他のアルバムでも同様)。

In the Beginning

イエスの前身バンド、メイプル・グリアーズ・トイショップ(クリス、ピーターが在籍)による1968年のBBCラジオの放送音源(3曲)、イエスによる1969年10月15日のベルギーのTV放送音源(2曲)、11月27日のスイスのTV放送音源(3曲)を収録。

メイプル・グリアーズ・トイショップの音源は、音のクリアさはイマイチですが、クリスのベースが全盛期並みにブリバリっているのがはっきりとわかり、彼のファンは面白さを感じるでしょう。歴史的な存在価値があります。

イエスの音源は、音がとてもクリア。1曲目のBeyond the Beforeでビルのパワフルなドラムとクリスのズビビンベースが明瞭に聴こえて「これはいけてる」と思います。ファーストアルバムが好きな方は気に入るでしょう。

Something's Coming: The BBC Sessions

1969年1月29日〜1970年3月17日にBBCラジオ放送された音源を収録。

ビルのドラムに破壊力を感じ、クリスのブリバリなベースとおりなって迫力を感じます。

次回作に収録される曲も演奏しています。邪魔くさいオーケストラがない分、こちらの方が緊張感&パワフルさがあります。

複数の放送を組み合わせているので収録曲のダブりや音質のばらつきがありますが、それはそれで楽しめます。


(SACD)

Time and Word

オーケストラを導入してスケールアップを図ったもののバンドの良さを引き出すことができていません。邪魔です。

その一方でクリスとビルのプレイは聴きごたえあります。

EverydaysやAstral travellerは複雑な展開が楽しめプログレ感があります。ピーター・バンクスのギターもけっこうはじけていますがスティーヴの演奏で聴いたらさらに魅力アップしていたでしょう。

オーケストラ導入に反対していたピーターがメンバーとの意見対立の果てにレコーディング直後に脱退。


(CD+DVDa)


(CD+Blu-ray)


(SACD)

The Yes Album

このアルバムで売れなかったら契約を打ち切るというレコード会社のプレッシャーがかかる中作成されたアルバム。

ギタリストがスティーブ・ハウに交代し、ものの見事にサウンドが変わりプログレ路線に突入した作品です。Yours is no disgraceやStarship trooperなど、今でもライブでは欠かせないプログレ名曲が満載。

ビルの変拍子ドラムが開花し、相変わらずのクリスのブリバリ・ベースとマッチしてイエスサウンドの誕生です。必須アイテムです。

CD+DVDオーディオ、CD+Blu-rayオーディオには5.1ch音源収録。クリスのベースがズビビンとブリバりっていて、圧倒的な力強さを感じます。


(DVD)

The Best of Music Laden Live

1969年と1971年にドイツのTV番組に出演した時の映像。私はこのDVDは買っていませんが、別のドキュメンタリーDVDに収録されている映像をみると、えらく激しい演奏をしているのに驚きました。

イエスは他にもDVDがでており、そちらの方が音楽性も高いので、これはイエス・マニアになってから買いましょう。

Live In New Haven, Yale Bowl 1971

1971年7月24日のアメリカ、ニューヘイヴンで開催されたグランド・ファンク・レイルロードのコンサートの前座での演奏を収録。

アメリカ・ツアーの最終公演で、「GFR目当てに集まったアメリカ人に俺たちの凄さを見せてやるぜ」という意気込みたっぷりの演奏が展開されています。

ボーナスとして収録された7月31日のロンドン公演の2曲も聴き応えあり。ポップバンド、ラスカルズのIt's Loveのプログレアレンジバージョンが収録されています。

6曲のみの収録ながら、1曲1曲が長いので計1時間以上あり、たっぷりと楽しめます。

ツアーの終了後、メロトロンやムーグシンセを導入すべしと訴えるスティーヴとオルガンプレイにこだわるトニーの意見対立の末、トニーが脱退。


(CD+DVDa)


(CD+Blu-ray)


(SACD)

Fragile

キーボードがリック・ウェイクマンに交代したことで、クラシック音楽の要素が加わりさらに音楽性が増した作品です。

バンドとして演奏した4曲に、各メンバーのソロ曲を5曲を加えています。バンド演奏曲としては、いつもライブのラストを盛り上げるRoundaboutや複雑な曲展開が聴き応えのあるHeart of sunriseが収録されています。

アルバム全体としては散漫な印象がありますが、一曲一曲の完成度は非常に高いです。

CD+DVDオーディオ、CD+Blu-rayオーディオには5.1ch音源収録。過去最重量級のクリスのベースとビルのドラムが聴け、圧倒されます。詳しくはこちら


(SACD)


(CD+DVDa)


(CD+Blu-ray)


(SACD)

Close to the edge

20分を超える組曲Close to the edgeはオープニングからラストまでドキドキ、ハラハラのスリリングな展開が味わえます。中盤に挟まれるリックのストリングパートはとても美しく、それ以外のパートとの対比が見事で、曲の長さを感じさせません。

アコースティックなAnd you and Iや変拍子を多用したロックナンバーSiberian Khatruいずれもライブでは欠かせない曲です。

アルバム全体を通してバランスがよく、ロック界を代表する一大傑作です。

がんじがらめのレコーディングに嫌気がさしたビルが、「自由にプレイさせてあげるよ」というロバート・フリップの誘いに乗ってキング・クリムゾンに参加するために脱退。

輸入盤SACDもハイブリッドなので普通のCDプレーヤーでも2ch音源を再生できます。

CD+DVDオーディオ、CD+Blu-rayオーディオには5.1ch音源収録。低音がズシンとくる仕上がりになっています。


(Disk 1)


(Disk 2)


(SACD)

Yessongs

1972年の「こわれもの」ツアーと「危機」ツアーのライヴ音源を収録。圧倒的な演奏力で、サード〜危機までの名曲を再現。熱気あふれる演奏に心を震わされます。
細かい説明は不要! まず聴きましょう。

「こわれもの」ツアーの音源ではビルがドラムを叩き、「危機」ツアーではツアー開始前の3日間で曲を特訓したアラン・ホワイトが叩いています。

Progeny: Seven Shows from Seventy-Two

1972年10〜11月の危機ツアーの北米での7公演を完全収録した14枚組CD。

7公演ともセットリストは同じです。

これらの公演の音源のベストセレクションが「イエスソングス」に使用されました。詳しくはこちら。

日ごとの細かい演奏の違いにこだわる超マニア向け。

Progeny: Highlights from Seventy-Two

上記のボックスセットから抜粋して2枚組CDに収めたもの。

「イエスソングス」が上記の音源からのベスト演奏を集めたものと見なせることから、こちらは「準ベストセレクション」という感じ。

音質はよいものの「イエスソングス」の音の分厚さには負けます。「イエスソングス」をまだ聴いたことがない方は、まずそちらを。「イエスソングスを十分に聴きこんだので、お口直しにちょっとでも違った音で聴いてみたい」という方はこちらをどうぞ。


(DVD)


(Blu-ray)


(Blu-ray)

Yessongs

1972年、「危機」リリース直後のライブ映像です。新しいサウンドを追求していた熱気をひしひしと感じます。

2012年に映像、サウンドともにリマスターしたDVD/Blu-rayが発売。とは言え、画質・音質ともにさほどよいわけではないので過度な期待はしなように。

イエスの熱狂的ファンになって「動いているメンバーを見たい!」という欲求に駆られてから買いましょう。それまではCDを聴くだけで彼らの魅力は十分に伝わります。


(CD+DVDa)


(CD+Blu-ray)


(SACD)

Tales from topographic ocean

前作で「20分大作」を作ることに快感を覚えたのか、20分曲を4曲収録した作品です。

もともとLP1枚の作品のつもりだったのに、曲ができてみたらLP片面に2曲入れることができないとわかり、「短くするより、長くしよう」ということで曲の長さを水増ししてLP片面1曲にしたそうです。短いパートを無理やりつなげて1曲にしたという印象がぬぐえず、曲にまとまりがありません。また、ドラムがアランに代わり、リズムが変わったため、Close to the edgeで感じたようなスリリングさはありません。長すぎて、聴いている途中で寝てしまったこともしばしば・・・

S、Aレベルのアルバムを聴き終わった後で、聴いてみる程度でよいでしょう。

カバーアートに描かれている星座について分析してみた結果はこちら

このアルバムの作り方や出来、ツアーでこのアルバムの曲を演奏することに嫌気がさしたリックが、ツアー終了後に脱退。


(CD+DVDa)


(CD+Blu-ray)


(SACD)

Relayer

リックの後任を探しまくった末にパトリック・モラーツに決定。パトリックはフリージャズ家のため、リックが持っていたクラシック的美しさが消え去りました。その代わりに過激さとスピード感が高まりました。

戦争をテーマにした大作Gate of deliriumではシンセとギターが激しく主導権を争っており、非常にやかましく感じるところもあります。

そんなに悪い作品だとは思いませんが、刺激が強すぎるのでイエス初心者にはお勧めできません。

CD+DVDオーディオ、CD+Blu-rayオーディオには5.1ch音源収録。2chではごちゃごちゃしていた音が交通整理され、聴きやすくなっています。

Live in New Haven

1974年12月10日のアメリカ、ボストン公演を収録。

アメリカのラジオ番組キング・ビスケット・フラワー・アワーでの放送のために収録された音源です。

Live in Boston 1974 King Biscuit Flower Hour

1974年12月11日のアメリカ、ボストン公演を収録。

アメリカのラジオ番組キング・ビスケット・フラワー・アワーでの放送のために収録された音源です。

リレイヤー収録曲すべてが収録されており、いきなりのSound Chaserには圧倒されます。

音はクリアさに欠け、音が中央付近にかたまって分離が悪いので音数が多い個所ではごちゃごちゃ感があります。

しかし、クリスのベースのズビビンさ、スティーヴのギターの刺激さはしっかり伝わってきます。Gate of deliriumの迫力はすごい。

リレイヤーのサウンドに惚れた方はどうぞ。

Live in London 1975

1975年5月10日のロンドン公演を収録。


(DVD: Vol.1)


(DVD: Vol.2)

1975年5月10日のロンドン公演を収録。

リレイヤー収録曲をパトリックの演奏で見ることができる貴重さがあります。

音質は劣悪。1曲目のSound Chaserで幻滅してしまいます。バランスが悪く、特定の音がやたら目立ったり、急に大きくなったり。映像を見ると素晴らしい演奏をしている様子がうかがえるので残念です。


(SACD)


(SACD)

Going for the one

前作のメンバーでレコーディングを開始したものの、ジョンがリックに作成途中の曲を聴かせたことがきっかけにリックがセッション・ミュージシャンとして参加。その末にパトリックがお払い箱になってリックが正式に再加入しました。そのことでクラシック的美しさが戻りました。

前半はシンプルなロック調やパイプオルガンのフィーチャーした短めの曲が続きます。いずれも個性豊かな曲で楽しめます。そして、最後を締めるのは「20分大作」のAwaken。ゆったりとしたテンポながら、非常にスリリングな曲調で展開も素晴らしく、ぐいぐいと引き込まれ、長さを感じさせません。

イエスの魅力を十二分に堪能できる作品で、イエス入門には最適と思います。

輸入盤SACDもハイブリッドなので普通のCDプレーヤーでもCD層が再生できます。


(SACD)

Tormato

前作と同じメンバーでレコーディングされた作品ですが、メンバーが仲違いしている最中に作られたため、前作の高い完成度からは程遠いものとなっています。

全て短めの曲で、よい曲もありますが、だらだらとして聴くに耐えない駄作もあります。怖いものみたさで聴く程度でよいと思います。

Live In London 1978

1978年10月28日のロンドン公演を収録。

アメリカのラジオ番組キング・ビスケット・フラワー・アワーでの放送のために収録された音源です。音のクリアで、分離がよいので各メンバーの演奏がしっかりと識別できます。

序盤にあるメドレーは圧巻。Time and a Wordでほんわかと幕開けし、突如Long Distanceに切り替わり、Fishの中にSurvivalが混じる。Perpetual Changeで盛り上がった勢いでGate of Deliriumの終盤に突入してラストはSoonでクールダウン。これを聴くためだけにこのCDを買う価値あります。

ライヴの勢いを身につけた「トーマト」の曲がオリジナルよりも魅力的に感じます。Don't KillやOn the Silent Wingsでのクリスのズビビンなベースプレイは聴き応え満点。

Yesshows

1976〜1978年のコンサートから選ばれた曲を収録。Yessongsと曲が重複しないように選曲されたようで、ライブ定番のおいしい曲は収録されていません。

とは言え、「海洋地形学」〜「トーマト」から厳選された長短、強弱のバランスがとれた曲が選ばれ、意外と楽しめます。詳しくはこちら。

キーボードは5曲がリック、2曲がパトリックです。

CD再発時にボーナス曲としてRoundaboutとI've seen all good peopleが追加されました。

Live In The U.S.A. '79

1979年4月26日のアメリカ、ミルウォーキー公演を収録。


(DVD)

Live in Philadelphia 1979

1979年6月21日のフィラデルフィア公演を収録したもの。

360度クルクル回る円形ステージで、窮屈そうに演奏しています。ライティングが暗くて、スポットが当たっているジョン以外はあまり見えないのが残念。

Starshipの後半でショルダーキーボードを抱えたリックがスティーヴと向き合ってソロ合戦をするシーンは微笑ましさを感じます。

不鮮明ながら、演奏の音のバランスはよいです。観客の声が大きめに入っていてうるさく感じ、「もっと静かに聴け!」と言いたくなります。


(SACD)

Drama

1979年10月に、ロイ・トーマス・ベーカーをプロデューサーにして新曲のレコーディングを開始するも、ファンタスティック路線を主張するジョン&リックとハード路線を主張するクリスらの意見対立が深まり、結局、リックとジョンが脱退。

その後任として、イエスとマネージャーが同じだったバグルスの二人(トレヴァー・ホーンとジェフ・ダウンズ)を迎えて作られた作品です。

プログレサウンドの中核だった二人が脱退したものの、残されたメンバーが奮起したため、曲にスリリングさが戻り、長めの曲も収録されました。曲調はややポップ気味で、キーボードの音に厚みがないのが難点ですが、非常に楽しめる作品に仕上がっています。

とてもよい作品で星4をつけたいくらいですが、ボーカルがジョンではないので、お薦めランクを下げました。

ジョンに比べてルックスがイマイチなトレヴァーはコンサート会場で大不評。結局、トレヴァーはプロデューサー業に活路を見出すためにイエスを脱退し、その後イエスは解散し、スティーヴとジェフは翌年エイジアを結成しました。

New York City 1980

1980年9月6日のニューヨーク公演を収録。

音のクリアさに欠けます。Yours is No Disgraceの途中では誰かが話す声が入っています。宣伝文句には「ライヴ・アーカイヴのオーディオ・マスターにリマスターが施されての CD リリース」と書かれていますが、何故こんな声が入っているのか謎。「オーディエンス録音か?」の疑いありです。

ブートに慣れていない人は「なんだこれー。音が悪い」と思うくらいの音質です。でも、音のバランスはよいし、音質にムラがなく「低め安定」という感じ。

「ドラマ」収録曲のライヴ音源が聴けるのは貴重なので、その時代が好きな方はどうぞ。


(SACD)

90125

クリスとアランがトレヴァー・ラビンと出会い、さらにオリジナルメンバーのトニーも呼び寄せて新バンド、シネマを結成してレコーディングを開始。その後、ジョンも引きこまれたことでバンド名がイエスとなりました。

一曲目のOwner of lonely heartは超ポップ曲であまりもの路線の変わりように愕然としますが、ロック&ポップアルバムとして聴けば、いずれの曲も完成度が高く、バンドのやる気もひしひしと感じられ、非常にいい作品だと思います。

しかし、「プログレ・バンドのイエス」からは程遠いので、星2にしました。

プログレ大王のイエスとはサウンドが違うことから、この時代のイエスは「90125イエス」と呼ばれています。


(DVD)

9012Live

1984年9月のカナダ公演を収録。「ロンリーハート」が大ヒットしたことを受けて、メンバーが乗りに乗って演奏を楽しんでいる姿が微笑ましいです。

「ロンリーハート」収録曲のコーラスワークが見事で、引き込まれます。

とても楽しめるいい作品だと思います。でも、プログレ・バンドとしてのイエスの姿を収めたものではないため、イエス初心者には向きません。

9012 Live The Solos

1984年の世界ツアーの音源を収録。

バンドとしての演奏2曲と各メンバーのソロが5曲という構成になっています。

単独のライヴ・アルバムとしてよりも、9012ライヴのDVDを補完するものという位置づけです。両者を合体させると当時のライヴの完全系に近づきます。

日本盤は2009年の再発時に2曲を追加。

Buenos Aires, Argentina 1985

1985年2月1日のアルゼンチン、ブエノスアイレス公演を収録。

音質は最低。「よくこれを発売しようと思ったな」と思うほど。音はこもっているし、Leave Itの途中で急に音量が下がり、その後じわじわと戻る感じ。続くYours is No Disgraceではブチっというノイズは入りの、音量安定せずの最悪。聴くに堪えないので、この2曲で再生をやめました。

たいがいの曲は上記のDVDやCDに収録されていますので、そちらを買う方が断然良いです。


(SACD)

Big generator

90125イエスの2作目。路線は前作と同様にロック&ポップです。

当時、バンドメンバーの仲違いが起きていたとのことで、前作に比べると曲の出来が今ひとつのような気がします。

ロックアルバムとしてはそこそこ楽しめますが、プログレ色は皆無です。

Oakland 1988

1988年2月27日のアメリカ、オークランド公演を収録。

High vibration SACD box

「ファースト」〜「ビッグ・ジェネレーター」までのスタジオアルバムと「イエスソングス」のSACDを収録したボックスセット。ボーナス曲だけを納めたSACDもついています。

日本独自企画で、菊地功さんという名匠が手がけた2013年リマスター音源を収録(詳しくはこちら)。

ハイレゾ配信で、この音源での「ファースト」と「時間と言葉」を聴きましたが、高音が強調されていて聴きづらかったです。

The world is live

デビューから「ビッグ・ジェネレーター」時代までの未発表ライブを3枚にまとめた作品。

1971〜4年のリック在籍時の音源はすっぽり抜けています。「この時代はイエスソングスを聴け!」ということでしょう。

音質が今ひとつの演奏もありますが、当時の勢いがそのまま味わえます。未発表曲も収録されています。

雑多な印象があり、初心者にはイエスの魅力が伝わってこないと思います。マニア向け。

Anderson, Bruford, Wakeman and Howe

イエス名義ではありませんが、実質イエスの作品です。

「ポップじゃなくて、やっぱりプログレをやりたい」と思ったジョンが90125イエスを脱退し、「こわれもの」、「危機」時代に在籍した元イエス・メンバー(クリスを除く)を集めて作った作品です。

プログレ職人が結集しただけあって、美しくスリリングで荘厳な曲が目白押しです。

プログレ界を代表する大傑作だと思います。

2014年に、ボーナスCDつきで再発。


(DVD)

An evening of Yes music

1989年9月9日の、アンダーソン、ブラフォード、ウェイクマン&ハウのアメリカ公演の映像。

各メンバーのソロ演奏で幕を開け、その後はイエス全盛期の名曲とABWHの曲が怒涛のように演奏されます。選曲よし、演奏よし、さらにカメラワークもよく各メンバーの細かい技がよく見えます。

イエス名義の作品ではないですが、イエスのベストDVDと呼べます。

Union

発売当時は「過去にイエスに在籍したメンバーが一同に会した傑作」とか言われていましたが、それは宣伝文句に過ぎず、「一同に会して演奏した曲」というものはひとつもありません。

もともとはABWHの2作目として制作が進んでいたアルバム。レコード会社に「イマイチ」と言われたジョンがトレヴァーにアプローチして曲を提供してもらうことになり、一方の90125イエスは新曲を歌ってくれるシンガーを探していて、両者の思惑が一致した末に、レコード会社が「イエスとして出す方が売れる」と色気を出してABWHの作品からイエスの作品に転じてリリースされました。

スティーヴやリックの演奏とされているギターやキーボードの大半は、レコード会社が求めている音と違ったために、別人の物マネ演奏に差し替えられたそうです。

イエスの作品と名乗るのはおこがましい「まがい物」です。存在自体無意味。

Denver 1991

1991年5月9日のアメリカ、デンヴァー公演を収録。

音質はクリアでよいのですが、低域がやたら弱い。クリスのベースは、高域がでるリッケンバッカーではビンビンという音が聴こえますが、ロンリハ時代で使ったベースでは高域成分があまりないのでベースの存在感がゼロです。

また、ミックスが雑です。Yours Is No Disgraceではドラムやボーカルが出だしは小さいのに急に大きくなります。「あ、フェーダーを上げるのを忘れてた」という感じ満載。それ以降はイイ感じに進むのですが、Changesではジョンとトレヴァーが交互に歌う箇所でミックスがウルトラ雑で「歌わない方のフェーダーを下げていたら、突然歌い始めるから、上げ下げに戸惑っています」という感じがします。

公式発売されているDVDに収録されていないのは、Shock to the SystemとLift Me Upのみ。これらを「是が非でもライブ音源で聴きたい!」という人以外は、公式盤を買う方がよいです。


(DVD)


(DVD)


(DVD+2CD)

Union live

1991年8月8日のアメリカ、マウンテンビュー公演を収録。

2人ドラム、2人ギター、2人キーボードの豪華メンバーが、イエスの名曲を手分けしながら演奏しています。何故か当時の最新アルバム「結晶」の曲はほとんど収録されていません。

Yours is no disgraceでは、スティーヴとトレヴァーの演奏スタイルの違いが面白いです。

リックがとても楽しそうにしているのが印象的です。

CD2枚とセットしたものもあります。

Union 30 Live

イエスの結晶ツアー30周年を記念した、CD+DVD30枚の豪華ボックスセット。

上記の1991年8月8日のマウンテンビュー公演のCDとDVDに加え、世の中に出回っているブート音源&映像も収録しています。発売元のサイトでは「日本のウェブサイトからファンが70ドルつぎこんでブートを買っていることへの対抗策」と書かれています。

詳しい内容は私のブログをご覧ください。

Talk

「結晶」で集まった8人イエスが長続きせず、結局、90125イエスが復活して作成された作品です。

「イエスの代表作と言えるよい作品を作ろう!」とジョンとトレヴァーが作曲段階から一緒に取り組んだそうです。前半は短めの「90125イエスサウンド」の曲が並びますが、いずれも聴きやすいです。そしてラストのEndles Dreamは、20分大作。

メンバーのやる気がひしひしと伝わってるいい作品です。

セールスは芳しくなかったものの、トレヴァーは「やるべきことはやり切った」という感が強く、ツアー終了後、映画音楽の道を歩むためにイエスを脱退。トニーも他のプロジェクトをやるために脱退しました。

Chile 1994

1994年9月20日のチリ、サンチアゴ公演を収録。

音はクリアでボーカル、ギター、キーボードのバランスはよいですが、ベースとドラムが小さく低音の迫力不足。

1曲目のインスト曲Perpetual Changeはグタグダに聴こえ「こりゃダメか」と思いましたが、ボーカル主体の曲はイイ感じがしました。「トーク」の収録曲はコーラスワークが命です。これがしっかりと収録されていて印象はよかったです。

Keys to ascension

1995年11月にリック、スティーヴがイエスに復帰してレコーディングした新曲と、1996年3月4〜6日にアメリカ、サン・ルイス・オビスポでのライヴ音源を収録した作品です。

ライブの曲はまさにイエスの名作のオンパレードでベストセレクションとなっています。

スタジオ録音の2曲もイエスらしい複雑な構成の曲で、ばりばりのプログレサウンドが楽しめます。

なお、ライブ演奏については、DVDも発売されています。また、スタジオ録音分(アセンション2の分も含めて)の曲のみを集めたCD「Keystudio」も発売されています。

Keys to ascension 2

上記の作品の続き。こちらもライブ演奏と新曲スタジオ録音が収録されています。

新曲スタジオ録音はいくつか退屈な曲もありますが、ライブの方は大盛り上がりです。1とセットで購入しましょう。

せっかく新曲だけのスタジオアルバムが出るチャンスだったのに、ライヴ音源のふりかけ的な扱いをされたことに不満を抱いたリックが再度脱退。


(DVD)

Keys to ascension

1996年3月4〜6日にアメリカ、サン・ルイス・オビスポ公演を収録。

選曲よし、演奏よしで申し分ありません。しかし、ロングショット映像が多く、メンバーの細かい技がわからないのが難点。私はこれが欲求不満となり「CDで聴くので十分」と思い、このDVDを手放しました。

Open your eyes

もともとクリスと友人のビリー・シャーウッドの別プロジェクトとして曲作りが進んでいた作品。それにジョンが割り込み、スティーヴも引きずり込まれたものです。

ということで、サウンドはイエスとは程遠く、やたらリズムがもったりとしており、いくつかのポップな曲以外は聴くに耐えないです。

セッション・ミュージシャンとして3曲でキーボードを弾いたイゴール・コロシェフがツアーにも参加し、のちに正式メンバーになりました。

Ladder

前作と同じメンバー+イゴールで制作された作品。

最初から「イエスの作品」としてレコーディングされたため、前作とは大違いに、イエスらしさに満ちた作品になっています。

オープニングのHomeworldはドラマチックに展開する「これぞイエス」と言える約10分の曲。プログレ風の曲、90125イエス的な聴きやすいポップ調の曲も入っており、幅広いイエスファンにお薦めできます(ただし、Close to the edgeの頃ようなスリリングな曲はないです)

ツアーの終了後、「次は懐メロばかり演奏するツアーをやるぞ」と決めたバンドに幻滅したビリーが脱退。イゴールも懐メロツアー終了後に脱退。


(DVD)

House of Yes: live from House of Blues

1999年10月31日のラスヴェガスのハウス・オブ・ブルースでのコンサートを収録。

ビリー、イゴールという若者の影響か、他になく軽快な演奏をしているように思えます。

過去の名曲と「ラダー」収録の新曲がバランスよく収録されています。とても聴きやすく、見やすいです。


(DVD-audio)


(DVD-audio)

Magnification

ビリーとイゴールが脱退して音数が減ったことを逆手にとって、オーケストラとの共演を図った作品。

イエスサウンドとオーケストラの音がうまくマッチしているので、違和感はあまりありません(リックなら、こんなフレーズは演奏しないだろうな・・・という箇所は何個かありますが)

長めの組曲もあり、悪い作品ではありませんが、本来のイエスサウンドとは言いがたいので、入門としてはお薦めしません。

DVD-audioは、DVDビデオプレーヤーでも再生できますが、DVDオーディオプレーヤーなら、さらに鮮烈な5.1ch音源が聴けます。


(DVD)


(Blu-ray)


(DVD 1)


(DVD 2)

Symphonic live

2001年11月22日にオランダ、アムステルダムで四人イエスがオーケストラと一緒に開いたコンサートの映像(キーボードでトム・ブリスリンが参加)。

オーケストラとバンドサウンドが違和感なく交わっており、イエスの名曲に新たな息吹を吹き込まれました。

特にGates of DeliriumはリレイヤーのCDでは音が入り乱れて、聴きづらかったのですが、このライブではそれがバンドメンバーの演奏バトルとなり、迫力満点で、印象が180度変わりました。他にも愕然とするすごい演奏シーンもあります。

イエスのライブ映像としては異色ですが、大傑作です。


(DVD)


(Blu-ray)


(Blu-ray)

Live at Montreux 2003

2002年4月にリックがイエスに復帰。

ツアーで世界巡業中の途中で参加した2003年7月14日のモントルー・ジャズ・フェスティバルでのライブを収録したものです。

画質、音質ともバッチリ。バンドでの演奏もさながら、リック、スティーヴ、クリスのソロパートでは、「フェスティバルに来た客に俺のプレイの凄さを見せつけてやる」との強い意志を感じるスーパープレイが披露されています。

マグニフィケーションの収録曲をリックのキーボードで聴けるという貴重さがあります。


(DVD)

Yes acoustic

2004年1月26日にドキュメンタリー映画「イエススピーク」のプロモーションでカリフォルニアで100名の観客の前で開かれたアコースティック・ライブの映像です。

ジョンとスティーヴはアコギ、クリスはアコースティック・ベース、リックはグランドピアノを弾いています。

えらくリラックスした雰囲気で、メンバーは始終笑顔を浮かべていて珍しいスタイルでの演奏を楽しんでいることがよくわかります。アコースティックに適したアレンジになっていて、特にSouth Sideでのリックのピアノは美しくてうっとりとさせられます。

他のライブ作品を一通り見終わったら、是非とも見てもらいたいです。

35th Anniversary Concert: Songs from Tsongas

2004年5月15日に結成35周年を記念して開かれたアメリカのポール・ツォンガス・アリーナでのコンサートを収録。

ジョン、クリス、アラン、スティーヴ、リックが集結し、完璧な演奏が繰り広げられています。

どうせならDVD/Blu-rayを買いましょう。


(3DVD)


(3DVD+3CD)


(Blu-ray)


(Blu-ray+3CD)


(Blu-ray)

35th Anniversary Concert: Songs from Tsongas

上記公演の映像です。ロジャー・ディーンによるステージセットをバックに準ベストメンバーの完璧な演奏が繰り広げられています。

これまでのライブDVDでは演奏がなかったレア曲もあり、とっても楽しめます。

2014年の再発時には、2004年7月8日に出演したスイスのルガーノ・ジャズ・フェスティヴァルにおける野外コンサートの模様も収録。


(DVD+2CD)

In the present Live from Lyon

2008年に40周年記念ツアーをしようと思ったものの、リックが参加を拒否したので、彼の推薦で息子のオリバーが加入。

ところが、その矢先にジョンが喘息を悪化させて療養することになりツアーをキャンセル。しかし、他のメンバーが「ジョンの快復を待てん」ということでベノワ・デヴィッドを代役としてツアーを強行しました(その後、ベノワは正式メンバーに昇格)。

2009年12月1日のフランス公演を収録。

ジョン在籍時にはライブ演奏されることがなかった「ドラマ」からの曲が演奏されていることがポイント。

From A Page

2019年に何の前触れもなく突如発売されたアルバム。

「フライ・フロム・ヒア」の発売前、オリバーが在籍時代に途中までレコーディングしたが発表されないまま放置されていた曲を、2015年のクリスの逝去を受け、オリバーが仕上げた4曲入りスタジオアルバム。

オリバーは当初自分が楽しむために作ったそうですが、ツイッターで曲を流したらイエスのマネジメント側が聴きつけ、とんとん拍子でイエスのアルバムとして発売されることになったとのこと。

上記のリヨンを収録したCDとのセットです。

このアルバム収録曲と「フライ・フロム・ヒア」についての詳しい経緯はこちら。


(CD+DVD)


(CD+DVD)

Fly from here

新作を作るにあたってトレヴァ・ホーンをプロデューサーにしたら、彼がイエス在籍時代に作った曲を入れることになり、「どうせならジェフにキーボードやってもらおう」という話になってオリバーから交代。

「ドラマ・イエスの再現!」、「組曲収録!」という宣伝文句に期待したのですが、スリリングな曲がなく、面白みに欠けます。のんびりとしたい時にはいいかも、というレベルです。

レコーディングセッションやインタビューを収録したDVDとのセットもあり。



Fly from here - return trip

イエス結成50周年記念として、突如2018年にリリースされたアルバム。

フライ・フロム・ヒアのボーカルをトレヴァーのものに差し替え、リミックスされました。

パワフルさとメリハリを感じて、オリジナル版とは印象が全く違います。特にスティーヴの存在感を感じます。オリジナル盤でここまで積極的に弾いていたっけ?という個所もあります。組曲としての完成度が上がった気がします。

Hour Of Needはフルバージョンに進化(FfHの日本版にはボーナスとして収録されていた)、スティーヴがイエス史上初リードボーカルのDon't Take No For An Answerという未発表曲まで収録されました(さほどの曲ではないですが、歴史的価値はあり)。


(普通のCD)


(SHM-CD+紙ジャケ)

Heaven & earth

フライ・フロム・ヒア・ツアーの最中にベノワが病気になり、代役としてジョン・デイヴィソンを雇ってツアーを継続しました。

その彼をリード・ボーカルとして正式に迎えて作られた作品。

プログレのかけらもなく、のんびり&ほのぼの&ゆっくりとした曲が延々と続きます。私は聴いてきて次第にイライラしてきました。

老後に陽だまりの縁側に座って、「激しい曲は聴くのはしんどいけど、イエスという名のバンドの曲は聴きたいわな・・・」と思った時に耳にするくらいでよいでしょう。


(DVD)


(DVD+2CD)


(Blu-ray)


(Blu-ray+2CD)


(Blu-ray)

Like It Is: Yes at the Bristol Hippodrome

2014年の「サード・アルバム」と「究極」の完全再現ライヴを収録したもの。

ジョンDのナヨナヨさが生理的に好きじゃないので、聴く気になりません。

2015年6月にクリスが白血病のために急逝。後任にはクリスの愛弟子のビリーが就任。



Topographic Drama: Live Across America

2017年2月のアメリカツアーのライヴ音源を収録。

「ドラマ」からの全曲、「海洋」からThe Revealing Science of God、Ritual、Leaves of Green(The Ancientの一部分)を演奏。


(DVD)


(DVD)


(Blu-ray)


(Blu-ray)


(DVD+2CD)


(Blu-ray+2CD)

Live at the Apollo

クリスの死去を受け、以前から共同活動を模索していたジョン・アンダーソン、トレヴァー・ラビン、リックが2016年に集結し、アンダーソン、ラビン・アンド・ウエイクマン名義でAn Evening of Yes Music Plusと銘打ったツアー開始しました。

2017年3月25日のイギリス、マンチェスター公演を収録。トレヴァーがいるだけに、90125イエスの曲をメインに演奏。それでも「プログレ魂は捨てないぜ」という意地があるのか、Awaken、Sunrise、Long Distanceといったプログレ曲もしっかりと収録しています。

2017年4月に突如、イエス・フィーチャリング・アンダーソン、ラビン・アンド・ウエイクマンと改称し、日本公演を行いました。その様子はこちら

勢いで新アルバムを発売するという話があったものの、ジョンがソロ活動に芽生えたために2019年3月で活動休止。

Yes 50 Live

2018年7月20日と21日のフィラデルフィア公演を収録。

Soonではパトリックがゲスト出演。後半のYours Is No Disgrace、Roundabout、Starship Trooperではトニーが登場し、オルガンプレイを披露しています。私は2019年2月の来日公演に行きました。トニーのオーバーアクションつきのキレッキレの右手中心のプレイは面白かったです。

体調がかんばしくないアランに代わり、大多数のドラムをジェイ・シェロンが叩いています。







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