Deep Purple

Shades of Deep Purple

ジョン・ロード(Key)、リッチー・ブラックモア(G)、イアン・ペイス(Dr)、ニック・シンパー(B)、ロッド・エヴァンス(Vo)でバンドを結成。

The Book of Taliesyn

Deep Purple


(2CD)


(DVD audio)

Concerto for Group and Orchestra

ツェッペリンのサウンドに感化されてハードロック路線を目指すことになり、そのスタイルにフィットしないロッドとニックをクビにしてボーカルにイアン・ギラン、ベースにロジャー・グローヴァーを迎えました。

ジョンがオーケストラとのコラボを主張したことで、1969年9月24日にロイヤル・アルバート・ホールでオーケストラとの共演コンサートを行うことになりました。オーケストラが分厚く迫力のある演奏を繰り広げ、パープルも負けじとパワフルな演奏を披露しています。

どっちかと言うとオーケストラがメインで、1曲目は「いつになったらパープルの演奏が聴けるのか?」と待ち遠しさを感じます。リッチーのハードなギターが入ってきたときは溜飲が下がります。

イアンGは2曲目でちょろっと歌っているだけで存在感が希薄です。

もともとの公演では、オケとの共演曲に加えて、パープルだけの3曲も演奏されています(2CDやDVD audioに収録)。


(紙ジャケ)


(25周年記念)


(25周年記念)

Deep Purple in Rock

オーケストラとの共演が思いのほかうまくいったと思ったジョンはクラシックとの融合路線を継続しようと考えたものの、リッチーとイアンGがハードロック路線突入を強く主張。「ファンの反応をみたい」というリッチーの希望を受け入れる形で、ガチのハードロックアルバムをレコーディングしました。

リッチーの速弾きギターとジョンの歪んだキーボードが時には対立、時にはハーモニーを奏で、イアンGがハイトーンのシャウトを取り入れながら熱唱するスタイルが開花し、一気にハードロックの代表バンドにのし上がりました。

10分超えのChild in Timeはダークなスリリングな展開で聴きごたえ満点です。

25周年記念盤にはシングルのみだったBlack Nightを始め、ボーナストラックがたんまりと収録されています。


(紙ジャケ)


(25周年記念)


(25周年記念)

Fireball

「イン・ロック」がヨーロッパで大ヒット。ツアーで忙しい中の合間を縫ってレコーディングされたアルバム。

練りこみが浅く、印象に残る曲があまりありません。

そんななかThe MuleはイアンPがオカズ満載のドラムを叩きまくり、ジョンのオルガン vs リッチーのギターのバトルが展開されるほぼインスト作品で光を放っています。

25周年記念盤にはボーナストラックがたんまりと収録されています。


(紙ジャケ)


(25周年記念)


(25周年記念)


(SACD)


(DVD audio)


(4CD+DVD)

Machine Head

前作の制作状況を反省し、じっくりと集中できる環境に行こうということでスイスのモントルーでレコーディング。

当初はカジノのステージを借りて録音する予定だったものの、直前の火事でカジノが焼失。次に借りた劇場では近所から騒音のクレームが来て撤退。結局、町はずれにある空きホテルの廊下でレコーディングしました。

じっくり煮込んだかいあってハードロックを代表する名作が誕生しました。

Highway Starの疾走感、オルガンやギターの速弾きには何回聴いても気持ちが昂ります。Smoke on the Waterのイントロはスリリング満点で一気に曲に惹き込まれます。

25周年記念盤は2CDで、1枚はロジャーによるリミックス、もう1枚はオリジナルミックスのリマスター盤です。

4CD+DVDには、上記の2枚に加え4chステレオを収録したCD、「イン・コンサート 72」のCD、ハイレゾ2chやサラウンドミックスを収録したDVDが入っています。

SACDやDVD audioには、ハイレゾ2chやサラウンドミックスを収録。

In Concert 72

1972年3月9日のロンドン公演の全容を収録。

「ライヴ・イン・ジャパン」に比べて音質がイマイチです。特にドラムが薄っぺらく迫力不足です。

「ジャパン」を聴きこんでから「日によって異なるプレイを確認してみたい」という通の域に達してから手を出すのでよいでしょう。


(紙ジャケ)


(2CD)


(2CD)


(4CD+DVD)


(4CD+DVD)


(Blu-ray audio)

Made in Japan

1972年8月15〜17の大阪公演と東京公演からのベストテイクを収録。

「イン・ロック」から「マシン・ヘッド」から美味しすぎる曲が選抜され、さらに熱いソロパートの追加でオリジナル曲よりも魅力&パワーがアップしています。

もともとは7曲収録。2014年の再発ではアンコールの3曲を収録したCDをセットした2CDや、3日間の公演をほぼすべて収録した4CDとドキュメンタリーを収録したDVDなどを収録したボックスセットも出ました。


(紙ジャケ)


(2000年盤)


(2000年盤)

Who Do We Think We Are

イアンGとの人間関係が悪化したことで、リッチーのやる気が失せ存在感に欠けた演奏になっています。ギターソロはなしに等しいです。

その分、ジョンの気合が入り、多様なキーボード・ソロが展開されています。ハードロック一辺倒にはなっておらず曲風の広がりを感じます。

日本を題材にしたWoman from Tokyoの存在は日本人にとってうれしいです。

2000年盤にはボーナストラックがたんまりと収録されています。

果てしなく続くツアーへの疲れ、人間関係の悪化に耐え切れなくなったイアンGとロジャーが1973年6月の日本公演終了後に脱退。。


(紙ジャケ)


(30周年記念)


(30周年記念)

Burn

オーディションの末にボーカルにデヴィッド・カヴァデールを採用し、ベースにグレン・ヒューズを迎えました。

人間関係のストレスから解放されたリッチーが息を吹き返し、思う存分ギターを鳴らしています。

「思う存分歌ってもよい」という条件で加入したグレンがハイトーンで歌う箇所があり、デヴィッドとの声質の違いのために彩を感じます。

新メンバーが、当時音楽界でブームになっていたファンク&ソウルサウンドをパープルに導入し、曲の色彩が増えました。You Fool No Oneの明るいノリには「これがパープルかっ?」と戸惑います。

ラストはジョンがシンセサイザーをビヨーンと奏でるインスト作品で、ハードロックとは一線を描く曲。これでアルバムが終わるので奇妙な余韻を感じます。

30周年記念盤にはボーナストラックがたんまりと収録されています。


(紙ジャケ)


(CD+DVD)


(CD+DVD)

Stormbringer

デヴィッドとグレンの発言力が強まり、前作よりもソウル&ファンキーな曲が多く収録されています。

軽い曲では、リッチーはそれに合わせてクリアなトーンのギターを弾いていますが、きっと本人は不満タラタラだったでしょう。

デヴィッドの渋声とグレンのハイトーンなクリア声を活かしたツインリードボーカルは冴えています。「ハードロックを聴くぞ」というよりも「二人の歌声を楽しむぞ」という気楽な気持ちで聴く分にはよいでしょう。

ラストの曲はアコギバックのバラード。渋い雰囲気で余韻たっぷりに終わります。

リッチーはこのアルバムにクオーターマスというバンドのカバー曲として収録することを提案したものの、他のメンバーの反対にあって撃沈。1974年12月に予定されていたアメリカツアーが中止になって暇になったリッチーは、この曲をソロシングルとして発売するために、ツアーのサポートバンドのエルフと一緒にこの曲を録音。その出来が思いのほかよかったので、リッチーはエルフのメンバーと新バンドを結成することを決意しました。

35周年記念で発売されたCD+DVDには、ハイレゾ2chやサラウンド音源を収録したDVDがついています。


(紙ジャケ)

Made in Europe

1975年4月のヨーロッパでの3公演から、「紫の炎」と「嵐の使者」の曲を選抜して収録。

「紫の炎」に収録されていたMistreated、You Fool No Oneが10分超えにアレンジされています。収録曲が5曲と少なく、第2期の名曲が収録されていないので、物足りないです。

4月7日のパリ公演終了後、リッチーが新バンド、レインボーでハードロック道を追求するために脱退しました。


(紙ジャケ)


(2CD)


(2CD)

Come Taste the Band

リッチーの後任にトミー・ボーリンが加入。

オープニング曲の速弾きを聴くとトミーの気合を感じます。

しかし、「リッチーじゃない」という先入観で聴くせいか、イマイチ面白みを感じません。

35周年記念で発売された2CDの1枚目にはオリジナルミックスのリマスター、2枚目には2010年のリミックスを収録。


(紙ジャケ)

Perfect Strangers

80年代に入りアイアン・メイデンやデフ・レパードといった新興HR/HMバンドが台頭するなか、「元祖ハードロックの俺たちの雄姿を見せてやるぜ」的に第2期メンバーが集結。

大御所のゆとりのなせる業なのか、スピードでグイグイ押しまくるのではなく、どっしりとしたイメージのあるサウンドになっています。

まずは70年代のアルバムを聴き込んで、「どんな風に復活したのか?」と気になったら聴いてみましょう。


(紙ジャケ)

The House of Blue Light


(紙ジャケ)

Slaves and Masters

1989年にイアンGがリッチーとの人間関係の再悪化のために解雇され、後任に元レインボーのジョー・リン・ターナーが加入。


(紙ジャケ)

The Battle Rages On

ジョーと一緒に新作を作成していたものの、彼と他のメンバーの関係が悪化。また「25周年になるからイアンのボーカルがいい」というリッチー以外のメンバーの意向でイアンGが復活。イアンGは、ほぼできていたアルバムの歌メロと歌詞を書き換え。

イアンGの蛮行に激怒したリッチーは、ヨーロッパツアーの終了後の1993年11月に脱退しました。バンドはジョー・サトリアーニをサポートメンバーに迎え、ツアーを乗り切りました。


(紙ジャケ)

Purpendicular

スティーヴ・モーズがギタリストとして加入。

Abandon

Bananas

2002年にジョンが膝の不調やオーケストラとの協働などのプロジェクトに専念するために脱退し、後任としてドン・エイリーが加入。

Rapture of the Deep


(2CD)


(CD+DVD)


(CD+DVD)

Now What?!

2012年7月16日に膵臓癌や肺塞栓症のためにジョンが急逝。

2CDの2枚目にはライヴ音源を収録。CD+DVDセットのDVDにはメンバーの語り(約20分)やライヴ音源などを収録。


(CD+EP)


(2CD)


(CD+DVD)

Infinite

2CDの2枚目にはライヴ音源を収録。CD+DVDセットのDVDにはレコーディングのドキュメンタリーを収録。


(CD+DVD)


(CD+DVD)

Whoosh!

DVDにはHellfest 2017でのフルライヴ映像と、ロジャー・グローヴァーとボブ・エズリンのインタビューを収録。







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