人間は環境にとって悪であり、排除すべき存在だ、と考える狂信的環境保護支持者ブライトリングとヘンリクセンは、エボラ・ウイルスを改良した生物兵器を世界に蔓延させ、人類を抹殺することを計画する。

彼らは、対テロ警備を口実としてシドニー・オリンピックの会場に潜入し、ウィルスを散布することを決める。ブライトリングは手始めとして、オリンピック組織委員会にテロに対する警戒心を起こさせるために、元KGBのポポフを通じてヨーロッパ各地でテロ事件を起こさせる。

一方、冷戦終結後、世界的に問題となっているテロ事件に対応するため、アメリカ、イギリスを中心としたNATO諸国により対テロ組織レインボーが結成され、その指揮官にCIAのクラークが就任する。彼の指揮により、ポポフが起こしたテロ事件はことごとく解決される。

その過程でレインボーの存在を知ったポポフは、アイルランド過激派にクラークの妻子が勤める病院を襲撃させるが、それも失敗に終わる。

テロ事件の失敗をいっさい責めようとしないブライトリングを不審に思ったポポフは、独自に調査を行い、彼の狂気の計画を知る。この計画に反感を覚えたポポフは、大量殺戮を阻止するため、クラークに情報を流す。そして、クラークはシドニー・オリンピックの警護に派遣していた部下にエボラ散布の阻止を命じる。


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MC-130

MH-60K ナイトホーク


「もう潜水艦から泳ぎ出て、・・・パイロットを救出することもない」(1巻:8ページ)

CIA工作員時代にクラークは、ソ連KGB議長ゲラシモフ一家をアメリカに亡命させるため、潜水艦でリトアニアに潜入しました。(クレムリンの枢機卿:下巻:384ページ)
また、第二次湾岸戦争の際は、イランのテヘランに潜入し、戦争首謀者ダリアイの暗殺に荷担しました。(合衆国崩壊:4巻:499ページ)
それより遥か前、ベトナム戦争の際、ベトナムで捕虜となったアメリカ軍パイロットを救出するため、北ベトナムに潜入しました。(容赦なく

「大統領が自分の友人ときては・・・」(1巻:10ページ)

本作品には個人名はでませんが、大統領はジャック・ライアンです。クラークは、ライアンがCIA副長官代行の際に、コロンビアでの秘密作戦を一緒に行いました。それ以来、彼らは強い絆で結ばれています。(いま、そこにある危機

「古賀を助け、ダリアイを抹殺した」(1巻:61ページ)

日米戦争の際、戦争首謀者に拉致監禁された古賀前首相を、日本に潜入していたクラークが救出し、彼を首相の座にかえりつかせることで、戦争を早期に終結させました。(日米開戦:下巻:515ページ)
ダリアイとはイランの宗教指導者で、イランとイラクを合併し、サウジアラビアに侵攻し、第二次湾岸戦争を引き起こしましたが、アメリカ軍ステルス爆撃機による爆撃で死亡しました。クラークはその際、ミサイル誘導装置でテヘランのダリアイ家に照準をあわせました。(合衆国崩壊:4巻:506ページ)

「前年の大きな脅威」(1巻:216ページ)

サウジアラビア侵攻を目論んだイランのダリアイは、サウジの同盟国であるアメリカの介入を阻止するため、エボラ・ウィルスをアメリカ国内で散布しました。これにより大量の犠牲者がでました。(合衆国崩壊

「南米に小遠征をしたら、これが大失敗ときた」(1巻:235ページ)

シャベスが陸軍時代、コロンビアからの麻薬流入を阻止するため、大統領は陸軍秘密部隊をコロンビアに派兵しました。シャベスは麻薬密輸機は使う飛行場の破壊などに成功しましたが、大統領側の高官の陰謀により、作戦を一方的に中止させられ、コロンビアのジャングルにおきざりにされました。その彼をクラークが救出し、その後、CIAの工作員としてクラークとチームを組みました。(いま、そこにある危機

「ロシア当局の偽装身分であんなに簡単にイラン入りできる」(2巻:304ページ)

第二次湾岸戦争の際、ダリアイを暗殺するために、クラークとシャベスはロシアの協力を得て、ロシア人ジャーナリストの肩書きでイランに潜入しました。それに先駆け、彼らはロシア対外情報部の長官、ゴロフコに面会しました。(合衆国崩壊:4巻:170ページ)







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